山形県天童市で開催された天童ラ・フランスマラソン2019に参加してきました


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山形県天童市で開催された天童ラ・フランスラソン2019に参加してきました。


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今回初参加ですがハーフマラソンを走ってきました。

結果


以下、手元の時計で測ったタイムです。

距離 タイム(1kmあたり) 合計タイム 備考
-5km 23:23(4:40/km) 00:23:23 スタートロス28秒
-10km 21:12(4:14/km) 00:44:35 -
-15km 21:28(4:17/km) 01:06:03 -
-20km 20:31(4:06/km) 01:26:44 -
-ゴール 04:46(4:20/km) 01:31:30 -
タイム種別 タイム
グロスタイム 1時間31分30秒
ネットタイム 1時間31分02秒
平均ストライド(cm) 平均ピッチ(歩/秒)
1.17[m] 198[歩/秒]


合計:21.1km/01:31:30(4分18秒/km)



種目別順位は766人中50位、男子総合では2655人中156位でした。


結果の分析


(コース図)

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(高低差図)

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スタート前

わたしが参加するハーフのスタートは9:30でしたのでその前に軽くジョグをしようと思ったのですが、8:45に3kmコースがスタートしたのでその様子を見ながら走ることにしました。というのも会社の同期がお子さんたちをつれて3kmコースを走るというのは聞いていたので探しながらのんびりジョグをしました。


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無事に見つけて写真を撮ることができました。


ジョグを終えたら集合時間の9:15だったのでスタート地点へ移動。今回はAブロックだったのでスタートロスも少ないだろうと思っていたらAブロックがめちゃくちゃ多くてがっかりしましたが、今回はハーフ参加者が4000人近くいるそうでしたので仕方ないなと思ったし、そもそも先週フルを走り終えたばかりでタイムは諦めていたのですぐに気にならなくなりました。


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Aブロックの最後列に並んでおだやかな面持ちでスタートを待ちました。


スタート~ゴール


予定どおり9:30にスタート。スタートロスは28秒でした。

スタートしてもまったく進まず、少し進んだと思うと詰まったりしてなかなか走り出すことはできません。最近はスタートロスが5秒以内で済むような規模の大会しか出てなかったのでこんなに大勢で走るのはひさしぶりでしたが、今回はタイム狙いではなかったのでイライラすることもありませんでした。


競技場を3/4周してから外へ出て会場の外周を走るのですが、外に出てもなかなか混雑は解消しません。走りにくいなあ...と思っていたらすぐに1km地点を通過しました。当初は今回も時計は見ないで走る予定でしたが、人が多くてペースがつかみにくく、このままだと変なペースで走っちゃいそうだったので最初の1km地点、2km地点でだけはタイムを確認することにしました。


1kmの通過タイムは5'31とスタートロスを考慮するとほぼ予想どおりでした。今回は100分以内を目標にしていたのでこのペースだとちょっと遅いのですが、走っている人たちも少しずつばらけてきていて徐々に走路の混雑も解消されつつあったので残りの20kmを4'30/kmで走ればいけそうだなとお気楽にかまえていました。なので1kmを通過して少し空いてきたところを見計らって走っている人たちの隙間を抜けながら少しずつペースを上げてみました。


1kmを過ぎて少し走ると大きく右折するのですがここから6kmあたりまではひたすら上り基調になります。4kmちょっとで70m程度上るので斜度としてはそんなに厳しくはないのですがひたすらのぼりが続くので、途中で「これどこまで上ればいいんだろう...」という不安がわいてきました。走る前に高低差図を確認しておけばよかったな...と後悔しても時すでに遅し。


仕方がないのでしばらくは上りには抗わずにペースを抑えて走り続けます。

この上り区間に限った話ではないのですが、コースは常に沿道からの応援がとても多くて地元の方々がたくさん立って応援してくれていました。この区間もその例にもれず沿道がとてもにぎやかでして気分がめちゃくちゃ高揚しました。道路は片側1車線の両車線を封鎖してくれていたので左側で子どもたちとハイタッチしたあとに右側で応援してくれている方々に手を振ったりしていたらめちゃくちゃ楽しくてそして疲れました。


そんなわけでしばらく上り区間でしたが、このあたりからひとつ失敗したな...と思うことが出てきました。それはスマートフォンをもって走ったことです。


普段大会で走るときはスマートフォンをもって走ることはあまりないのですが、時期的に見頃であろう紅葉を写真におさめながら走ろうと思って携帯片手に走ることにしました。

というのも、前週にフル、前日に10kmを走っていたので今日のハーフはとてもタイムを狙えるコンディションではないだろうなと思っていましたが、とは言っても大会になるとなかなか手を抜いて走れない性分なので、だったら写真を撮りながら走ればタイムは気にならなくなるんじゃないかと思ってスマートフォンをもって走りました。が、予想していた以上にランナーも沿道の応援も多くてとてもスマートフォンを出して写真を撮るような雰囲気ではありませんでした。急に立ち止まると後ろの人にぶつかられそう感じだったのでゴールするまでスマートフォンはカメラとしての役割を果たすことは一度もありませんでしたし、スマートフォンのせいで給水は取りにくいし沿道に向けて手を振りにくいしほんとうにただただ邪魔なだけでした(笑)


とりあえずペースは上げないように心がけて走っていたら5kmを過ぎたあたりから下りになり、その後は下ったり上ったりを繰り返しました。思っていたよりもアップダウンが豊富なコースだなと感心していたのですが、8km手前あたりから始まった上りが斜度も結構しんどい上になかなか終わらなくてかなり強敵っぽい雰囲気をかもしだし始めました。


この上りはどこまで続くんだろな...と思っていたのですが、8km地点を通過して少しすると「残り500m」と書かれた掲示物をもった方が立っていました。こんな上りがあと500mもあるのかとその長さにうんざりすると同時に、とりあえずそこまで行けば上りは終わりなんだという明確な目標ができたことでやる気が出てきました。


その後も残り300m、残り200m。500m以降はまめに残りの距離を掲示して教えてくれたのでそれを心の糧にしてペースを維持しながら上り続けます。ペース自体はそんなに速くなかったと思うのですが、できるだけペースを落とさないように心がけたからなのかこの上り区間ではかなりの人を抜くことができました。上りはすごくつらいけどたくさんの人を抜けるのでめっちゃ楽しくてテンションがアップしました。


そしてやっと坂を上りきって前に目をやると少し先から下りが始まっていました。


道が蛇行していたので先が見えなくてどのくらい続くのかわかりませんでしたが、走りながら遠くに目をやると結構な高さまで上ってきていることが分かったのでここからはわりと下りが長く続くのかも...なんて思いながら走りました。そんなことを考えながら走っていると下り始めてから300mほど走ったところにいた方が「ここから10km地点を過ぎるまでは下り!」と大声で教えてくれたのでここから1kmは下りが続くことがわかりました。

下りは下りで脚に負担がかかるのでペースを上げすぎないように気を付けていたのですが、後ろから下り坂大好きなランナーたちがビュンビュン追い抜いていくのでたまにそれに引っ張られてペースが上がってしまったり、沿道で応援してくれている方々に煽られる形でペースを上げてしまったりしました。

というか、このあたりは結構な山の中だったので沿道にはスタッフの方くらいしかいないだろうなと思っていたのですが、応援してくれる地元の方もわりといてびっくりしました。ほんとうにありがたかったです。


下り坂が終わると右折してしばらく走るとスライド区間が始まりました。
どうやらこのまままっすぐ走ったらどこかで折り返して戻ってきているようですが、先を見ても折り返しは見えなくてまだまだ先のようでした。スライド区間とは言っても知り合いが出ているわけではないので意識して対面側を見ていたわけではないのですが、ちょいちょいなんとなく見たことがあるような人がいて「この人たちは誰なんだろう?」とずっと気になっていました。

山形に走りに来るような知り合いはそんなに多くないしその人たちではないし誰だ??とずっと考えながら走っていたのですが、仮装しているランナーを見たときに「あ!」と気付きました。見たことがあると思ったランナーは全員前日のやまのべ星ふるロードマラソンに出ていた人たちでした。

やまのべ星ふるロードマラソンは5kmの周回コースを2回走るので同じランナーと何度もすれ違っていたので何となく顔を覚えていただけでした。前日見たばかりだからそりゃおぼえてるよな。っていうか、10kmとハーフを連戦する人ってこんなにいるの?と自分のことを棚に上げてびっくりしちゃいました。


折り返しを過ぎて少しすると11km。そしてスライド区間が始まった場所を通り過ぎて12km地点も過ぎて沿道の応援がひと段落すると、とても緩やかな上りが始まったのですがその途端にどっと疲れが出てきました。ここしばらくの連戦の疲れが出たなと思ったのですが、それと同時に9km地点の前から始まった1km以上続く長い下りを抑えることもせずに走った上にその勢いのままで2kmほど同じようなペースで走った影響もありそうだなとも思いました。


ひさしぶりに「あ、今日は終わったな」とはっきりとわかるくらいに一気に脚が重くなったので今までのペースは諦めることにしました。少しペースを落とすと脚も心肺もすごく楽になるのがわかったのでとりあえず楽なペースで最後まで走ろうと決めました。一度ペースを落としてしまえばかなり余裕も出てきたので沿道からの応援を楽しみながらしばらくそのままのペースで走り続けます。


そのまましばらく走っていると16km地点付近で10kmのランナーと合流したのですが、これがまた人がめちゃくちゃ多くてびっくり。まさに道路を埋め尽くすような人でした。

16kmを過ぎるとまたもやスライド区間が始まるのですが片側通行になるというだけでも狭くなるのに人が一気に増えたことでかなり走りにくくなりました。同じくらいの時間帯に走っている人たちは10kmを1時間以上かけて走る人たちだったのでペースはこちらが速かったので隙間を見つけてどんどん抜いていきます。

最初はそうやって走るのが面倒で仕方なかったのですがどんどん抜いていくうちにそれがすごく楽しくなってきたというか、抜いても抜いても前にはたくさんの人がいて、その人たちをどんどん置き去りにできるのが気持ちよくて徐々にペースが上がっているのがわかりました。


17kmを過ぎた先ですぐ折り返してきた道を戻るのですがここもずっと前の人を抜きながら走り続けます。
残り4kmであればもうちょっとペースを上げてもいけるかもと思ったのでここからは意識的にペースを上げてみました。とは言っても10kmコースの人がほんとうに多くてたまに横並びで走っている集団があればペースを落とさなければいけないところもあったのですが、でもぶつからないようにすり抜けながらペースを上げるとほんとうに楽しくて気持ちよく走れました。


18km地点直前に噂のカニエイドがあったのですがすごい人だかりだったので華麗にスルー。匂いは完全に海の近くの匂いでした(笑)


カニエイドの人ごみをすり抜けてその先を左折すると一気に道路が広くなり、さらに下り基調に変わります。


あれ?なんかこのコース見たことあるぞと思ったのですが、それもそのはずでコース3km地点付近でした。
ここに戻ってくるのかーという驚きと、残り3kmなんだからそりゃそうかという納得の入り混じった感情を抱えつつ、走路が広くて下りなら飛ばすしかないでしょとばかりにペースを一気に上げます。


ペースを上げていくと10kmの人だけではなく、前を走っていたハーフの人もどんどん追い抜くようになってきました。この時点で自分がどのくらいのペースで走っているのかはまったくわかりませんでしたが、明らかに当初想定していた4'30/kmよりも速そうだなと感じ始めました。

そんなことを考えていると2人ほど追いかけてくるランナーがいることに気付きました。
一度は追い越してもその後すぐに追い越し返してくるので自分も含めた3人のデッドヒートといった様相を呈していました。そういえばここしばらくはスピード練習をしていなければタイムを狙うような走り方もしていなかったのでこのヒリヒリと争ってる感じがすごく嬉しくてこの争いに喜んで加わることにしました。

残り2kmを過ぎて下りも終わるとかなり広い道路へ出るのでここからは思う存分ペースを上げることができます。
走路が広くなったので3人そろってどんどんペースを上げていったのですがそうすると当然前を走るハーフのランナーをどんどん追い抜いていくことになるのですが、その追い抜かれたランナーのうちの何人かが食いついてくるということを繰り返していたら気付くと競っている人が集まってわりといい集団になっていました。

おそらく一番多いときで10人くらいが追い越したり追い越されたりしていたのですが、前半温存していたおかげなのか脚にはめちゃくちゃ余裕があったので残り1kmで一気にペースを上げました。それが功を奏したのかゴールのある競技場に入る時点では全員振り切ったのであとはそのままのペースでゴールまで一気に駆け込みました。

ラスト3kmがものすごく楽しくて最高に気分のいいゴールでした。


まとめ

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# 1000円で売っていたこうとくというりんご(めちゃくちゃおいしい)


今回初めてラ・フランスラソンに参加しましたが、たしかに人気があるのも納得できる大会でした。もちろんいい大会であることは分かっていましたが、その想像以上に良い大会でした。タイム狙いにしてもファンランにしても、山形でハーフを走るなら山形まるごとマラソン以上の大会はないだろうと思っていたのですがまるごとマラソンと同じくらいかそれ以上に魅力的な大会でした。

まずラ・フランスがずる過ぎると思うくらい美味しいのにコースのあちこちで無料で食べられるし、前半上り基調で後半下り基調というタイムの出やすいコースはタイム狙いの人にもおすすめできます。沿道からの応援はとにかくあたたかくてもうほんとうに楽しかったし、文句の付けどころのない内容でした。


秋に東北でハーフを走りたいなら間違いなくおすすめの大会です。


ただ、個人的にはこのくらいの規模だとのびのびと走るには大きすぎるなとも感じました。
これはもう大会自体の良し悪しとは別に単純に嗜好の話になってしまうのですが、わたしはグロスとネットの差がほとんどないような規模の大会がすごく好きなのでその観点で言うとラ・フランスラソンはちょっと大きすぎました。こんなに魅力的な大会であればたくさんの参加者が集まって当然なので自分には合わないというだけなので、大勢の人にとっては魅力的な大会であることには間違いありません。

来年もまた参加しようとはなりませんが、もしまたやまのべ星ふるロードマラソンが復活して連戦できる日がきたらそのときはまた走りに行きたいなと思います。



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# 友達が撮ってくれたゴール前の写真