中華民国初期の時代。辛亥革命をきっかけに全土で覇権を巡る争いが絶えない中、少林寺の僧侶たちは数え切れない死骸から救助活動に奔走していた。しかし、そこに粗暴で傲慢な将軍・候杰(アンディ・ラウ)が軍人たちを引き連れ土足で踏み込んできた。逃亡した敵の大将を追って来た彼は、その大将を惨殺した挙句、少林寺を愚弄して去っていく。ところが、候杰は部下の曹蛮(ニコラス・ツェー)に裏切られ、愛する娘も失ってしまう。お尋ね者となってしまった彼は、命からがらかつて自分が無礼を働いた少林寺に逃げ込む。そこで料理係(ジャッキー・チェン)にかくまわれ出家を決意。悟りを開いた候杰は、戦火から平民たちを守ろうとするのだが…。
『新少林寺/SHAOLIN』作品情報 | cinemacafe.net
TOHOシネマズ宇都宮にて。
「暴れん坊将軍だったアンディ・ラウが、部下に裏切られて多くのものを失ったことをきっかけに心を入れ替えていい人になる」というお話なんですが、予告を観て高まった期待にこたえてくれた大変おもしろい作品でした。
全体的に演出がちょっと過剰だというか、情感に訴えかけようという意図が透け透けだったのですが、意外にもそれで冷めてしまうこともなく、むしろその強引に引っ張っていこうとする演出にのせられるように最初から最後までのめりこんで鑑賞できました。
敵も味方も誰もかれもが魅力的に描かれていたし、ストーリーにやきもきしながらアクションシークエンスに魅了されるというひじょうにたのしい131分間でした。わたしは方丈(いちばんえらいじいさん)と浄空(ケミストリーの川畑みたいな顔のひと)がすごく好きだったなー。どちらも予想以上につよくて大活躍だったし、彼らが敵をちぎっては投げ、ちぎっては投げるラストはもうおもしろすぎてMAXハイテンションでした。
というわけでいろいろと気に入ったシーンや演出はあったのですが、わたしが一番好きだったのは演武の動きなんですよね。キビキビと鍛錬にはげんでいる様子はあんなにもかっこいいのに、演武ではなんであんなにかわいい動きをするんだろう...と気になって気になってしょうがありませんでした。
空手とかの型なんかもそうなんですが、この手の模範演技系のうごきのなかには「なんでそんなふうにうごいちゃうの?」って思う瞬間がたまにあるのですが、この少林寺の演武はかっこよさとキュートさが見事にバランスよく融合していてまねをしたくなるほど気に入りました。
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