「X-MEN :ファースト・ジェネレーション」見たよ


国際情勢が緊迫する1960年代、強力なテレパシー能力を持つ青年チャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)は金属を自在に操れるエリック(マイケル・ファスベンダー)と出会う。特殊能力を持つミュータントとして生きる彼らは、徐々に友情を深めていく。一方、元ナチスの科学者ショウ(ケヴィン・ベーコン)はミュータント集団“ヘルファイヤークラブ”を結成、ある恐ろしい計画を計画を企てていた。

http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/23547/

TOHOシネマズ宇都宮にて。


上映時間が長め(140分)というのが気になってしまいなかなか足を運ぶ気が起きませんでしたが、先日行った上半期ベストにこの作品を選んだ人がとても多かったことが後押ししてくれまして上映終了ギリギリに駆け込みで観てきました。公開から一ヶ月以上経過していたためなのか上映開始時の観客は私一人という何とも寂しい状況でしたが*1、作品はもう掛け値なしにおもしろかったです。
見逃さなくてよかった!


本作に着いてはとにかく褒めたくなるポイントが多くて、例えばチャールズとエリックの関係性の描き方は本当にすばらしいと思ったのです。「相手のことはすごく好きだしその実力も認めてるんだけど決定的に価値観が合わない」ことに対して二人が感じているであろう、もどかしさや切なさがもう痛いくらいヒシヒシと伝わってくるんですよね。
観ていてすごく感じたのは二人の間の感情は友情という枠を超えて愛情のようでもあり、ちょっと言い過ぎかも知れませんが恋愛感情をもつ男女間のもめ事みたいな印象も受けたのです。特に二人の決別が決定的になるラストの展開はそう感じたのですが、正直予告を観ていれば後の展開は大方予想がつくはずなのに「いったい二人の行く末はどうなるの!」と観ていてハラハラせずにはいられない緊張感ある流れがすごくよかったです。


ただわたしが本作に対してもっとも感銘を受けたのは、おどろくくらいきっちりとまとめられた脚本のレベルの高さです。
観ていてひとかけらの違和感さえおぼえるシーンがなかったのもそう感じた理由のひとつなんですが、すべての展開にしっかりと理由があってそれが観ているわたしにもすごく伝わってきたのです。わたしはどちらかというと感受性の鈍い部類に入りますので、演出の意図を汲み取る能力がちょっと弱いのですが、そんなわたしにもはっきりと物語の全容が見えるくらいに分かりやすかったのです。
無駄に話が飛躍しないのもよかったですし、ひとつひとつのシーンに対する説明がすごく自然で押し付けがましくなかったのがよかったのかなと。いや、実際はどういう理由なのかはさっぱりわかっていないのですが、この作品が分かりやすくて面白かったことだけは間違いありません。


過去のX-MENシリーズはほとんど観ていませんが、それでも十二分に楽しめました。


公式サイトはこちら

*1:ちなみに予告が終わったくらいにカップルが駆け込んできたので無事ひとり鑑賞会はまぬがれました