「キャラメル」見たよ


ベイルートエステサロンに集う、世代の異なる5人の女性たち。彼女たちは、それぞれ人には言えない秘密を抱えていた――。婚約者に過去を打ち明けられないイスラム教徒のニスリン。不倫の恋に振り回されるオーナーのラヤール。長い髪の美しい顧客に心惹かれるリマ。年を重ねる自分を受け入れられないジャマル。そして年老いた姉を抱え、自分の人生を諦めるローズ…。レバノンを舞台に、人生の転換期に揺れ動く女性たちを描いた物語。

『キャラメル』作品情報 | cinemacafe.net

早稲田松竹にて。


好奇心というものをあまり持たなかったわたしですが、映画を観るようになってから作品をとおしてみえてくるさまざまな国の様子がとてもおもしろくて世界の国々に興味を持つようになりました。日本とは生活様式や文化がまったく異なる世界は非常に新鮮で、出産や結婚式といった大きなイベントはもちろん、食べ物や住居といったそれこそ日常にありふれているはずのものでさえも全然違っていたりして、それによってもたらされる違和感のような感情に強く惹かれるのです。


本作はレバノンという、名前は知ってるけれど正直どこにあるのかさえも分からない国を舞台にした作品なのですが、その国に住む女性の生態*1が意外にも日本とさほど変わらない一面をもっていることにへえーと感心してしまいました。
それと同時に、やはり作品のあちこちには中東らしさというものも感じられて、例えば婚前交渉したことを隠すために膜の再生手術をしちゃうなんて話には今の日本との乖離を感じてこれまた感心せずにはいられませんでした。


同じ人間だなーと素直に思える一面と、本当に同じ人間なのかと思ってしまうような一面をもつ異国の人たちの存在にはおおいに刺激を受けます。ほんとうにおもしろいのです。
死ぬまでに一度はレバノン行ってみようかなと思える作品でした。


それにしても主演であり監督も努めるナディーン・ラバキーはどう表現してよいのか困るくらいに美しくて驚いてしまいます。こういう彫りが深いというか濃い目の容姿って日本人ではまずお目にかかれませんが、もう美術品として飾ってもよいんじゃないかと思うくらいにきれいなんですよね。
こういう人を見ると、自分の中の「美人」という言葉の定義を見直さないといけないような気分になります。


公式サイトは-こちら

*1:と書くと動物扱いしているようで何だか失礼な気がするけどまあいいや