夜のピクニック

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために―。学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。

http://www.amazon.jp/dp/4101234175

6月にこの作品のDVDを観たばかりなので本の方は読まずに済まそうと思っていたのですが、「永遠の青春小説」という単語があまりに魅力的過ぎて買わずにはいられませんでした。
ストーリーはもう知ってるのになーと思いながら読んでみたのですが、そんなささいな事は全然問題にはならなくて、あっという間に作品の世界に深く深く引き込まれました。読み終えた瞬間に感じたあのすがすがしさは貴子や融と一緒に80kmを歩ききったとしか思えない、そんな清涼感あふれる作品でした。
そして、これが一番すごいと思ったのですが、読み終えた瞬間はとてもいい気分だったのですが、読み終えて1日、2日と経ってくると何だかとても寂しい気分になりました。本当に自分が歩行祭に参加していような感じなのです。楽しみにしていた行事が終わった後のような、心の中から何かがすっぽり抜けた感覚を久々に味わいました。


今年の夏に読んだ小説の中では文句なしでいちばんおもしろい作品でした。とてもお奨めです。


本当にもっといろいろと書きたいのですが、上に書いたとおり何だかまだ冷静にこの作品をまとめる心境ではありません。
もう少し間をおいてから、まとめたいと思います。


そうそう。ちなみにDVDの感想はこちらです。