- 作者: 松樹剛史
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/01/19
- メディア: 文庫
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『ジョッキー』の著者が描く青春疾走小説。
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若手騎手・一輝は持ち前の「豪腕」で猛追をかける戦法を武器にしていた。しかし、落馬事故から馬に乗れなくなってしまい...。10万部突破『ジョッキー』の著者が疾走する青春を描く。
以前どこかで書いたことがあるけれど、大学生の頃、競馬が大好きだった時期がありました。
ぼくが大学に入った頃。それは今から12年も前になっちゃったけれども、その当時山形市に隣接する上山市というところに競馬場がありました。たしか市営の競馬場だったと思うけど、入場料として幾ばくかのお金を払えば*1好きなだけ競馬を楽しめる、古くて小さかったけれどとても楽しい場所でした。
競馬と言っても、当時学生だったぼくは賭けて遊べるほどお金を持ってたわけではなくて、だからジュース片手に馬が走っているのを眺めているだけというのがほとんどでした。
それでも馬が集団で走っている様子はとても壮観だったし、幼い頃から動物が好きだったからだと思うけど、あの動物くさくてこもったにおいのする冴えない雰囲気の競馬場も好きでした。
話が発散してしまったので本に話を戻しますが、地方競馬で活躍するひとりのジョッキーとその家族や仲間の日常を描いたこの作品を読んでいて、ぼくはかみのやま競馬場にかよっていたころの事を思い出してしまいました。地方競馬の辛い状況や、馬をしっかりと走らせるために献身的に世話をする厩務員の頑張りが何だかとてもたまらなくて、わけも分からず泣いてしまいました。
全然そんな泣ける話でもないのにどうしてこんなことになったのか自分でもよくわかりませんが、たぶん心のどこかに残っていたぼくの競馬場への執着とも言える想いがこの本を読んではじけてしまった気がします。
読み終えて、地方競馬を観に行きたくなりました。
宇都宮も競馬場なくなっちゃったしな....。最寄はどこなんだろう。
*1:たしか100円とかそんな程度のお金だったと思うけどもう覚えてないや