スカイ・クロラ


ありえたかも知れないもうひとつの現代。思春期の姿のまま、永遠に生きることを宿命づけられた“キルドレ”と呼ばれる子供たち。大人たちが作った「ショーとしての戦争」を戦う彼らは、常に死を意識しつつも、今目の前にある現実受け入れ、日々を精一杯生き抜く――。『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』『イノセンス』など世界的に高い評価を受ける押井守監督の4年ぶりの長編アニメーション作品。原作は、若い世代から熱狂的な支持を受けるベストセラー作家・森博嗣による全5巻完結の人気シリーズ。

『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』作品情報 | cinemacafe.net

MOVIX宇都宮にて。


人は生身のままでも走れるけれど、空は飛べません。だからなのか、道具を使うとは言え、空を自由に飛びまわる飛行機乗りってすごく特別な存在に感じられますし、私はとても心惹かれます。
例えば、エリア88というマンガがありましてこれがとても大好きでした。望まぬ形で外国人部隊所属となってしまった不遇の飛行機乗りの物語なのですが、もう私の人生でこれほど好きなマンガはないというくらい大好きな作品です。
あとは紅の豚もすごく好きです。「飛べない豚はただの豚だ」ってチョーかっこいい。


こうやって好きな作品を並べてみると、飛行機に乗る人は飛べる代償としてなにか不幸な運命を背負って生きていかなければならないという、そんな決まりがあるのかと感じてしまうほどの指向性があることに気付きました。これって圧倒的に強烈な運命を背負わなければ飛行機に乗る資格などないという作り手の意識の表れなのかもですが、でも作品を作る人たちの「空を自由に飛べる人たちにそういう枷をつけたい気持ち」ってすごく分かるんですよね。
飛べることに対する嫉妬心でもあるかも知れないし、単にストーリーを面白くするために主人公に加えたひとつの属性かも知れませんが、でも分かる。飛行機乗りってそういう存在だし、それだけ飛べるということは特別なのです。
# 理由になってねえーーーーっていう突っ込みはご容赦ください


青く青く澄み切った空。わたあめのような雲。互いを追い回す飛行機。
実写ではないことを忘れてしまいそうなほどリアルな映像で始まるオープニングで心をがしっとつかまれてしまいました。
ポニョがじわーっと心にしみこんでくるのに比べて非常に力強くて暴力的な印象を受けたのは、絵柄だけではない気がします。押井監督の作品を観るのは初めてでしたし、普段はアニメーションはあまり観ないのでこれがどの程度素晴らしい作品なのか分からないのですがとても魅力的な作品でした。
DVDが出たらもう一度観てみたい作品です。


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