ミラクル7号


小学生のディッキー(シュー・チャオ)と工事現場で働く父・ティーチャウ・シンチー)は、いまどき珍しいほどの超貧乏親子。父親であるティーは、最高の教育を受けさせたいという思いから息子を名門校に通わせるため、必死で働いていた。一方ディッキーは、同級生からイジメられる毎日。そんなある日、ティーはゴミ捨て場から謎の物体を拾い持ち帰る。まるでゴムボールのような物体だが、ふとした拍子にスイッチが入り、四本足の謎の生物に変身! ディッキーはその物体を“7(ナナ)ちゃん”と名づけ、かわいがっていた。この出会いで、自分の学校生活はバラ色に(?)なるはずだったディッキーだが、この物体を巡って学校で大恥をかいてしまう…。いまの生活を変えてくれると期待していたディッキーだが、“使えねー”ナナちゃんに苛立ち始める。そんな矢先、ティーが仕事先で悲惨な大事故に巻き込まれてしまう。そんなナナちゃんが、ミラクルな奇跡を起こすのか!? 『少林サッカー』、『カンフーハッスル』のチャウ・シンチーが監督・主演を務める。

『ミラクル7号』作品情報 | cinemacafe.net

MOVIX宇都宮にて。待望のチャウ・シンチー最新作。
いやー、すごく楽しかった。
詰め込まれた小ネタが多くてずっとクスクス笑っているような状態で、もう顔が緩みっぱなしの90分でした。
宇宙から来た生物である「ナナちゃん」の存在そのものもとても面白かったし、その「ナナちゃん」を軸にして展開されたストーリーもまたとてもバカらしくて楽しいものに仕上がっていました。私はチャウ・シンチー作品は「少林サッカー」や「カンフーハッスル」くらいしか観たことはないのですが、おおまかな雰囲気はこれらのヒット作を踏襲しつつ*1、でも、今作はディッキーの学校生活を中心に描かれているのでシンチー自身は脇に回っている点が過去の作品と大きく異なっているところだと感じました。シンチーが中心ではないというところがまた予想外というか新鮮でよかったです。


一つ残念だったのは、初日のレイトショーにしては人が少なかった事です。チャウ・シンチーの映画は大勢の人がワイワイ集まって笑いを共有しながら観るのが楽しいのになあ...。そういう意味では、今日の日中に行くべきだったのかも...と非常に残念な気分になりました。
ただ、同じ列に座っていたカップルの女の子の方が終始大声を出して笑っていたおかげで、少しは楽しさを共有できた気分になりました。あの子はいい子だ。

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*1:シンチーの作品の主人公はどれも貧しい立場の人間ばかりで、今作もその例にもれず貧しいのです。彼自身がどういったこだわりをもってそのようにしているのかはとても興味があるところです。