舞台は2154年。人類はスペース・コロニー“エリジウム”に住む富裕層と、荒廃した地球に住む貧困層とに二極分化されていた。“エリジウム”は永遠の命が手に入る人類の理想郷。どんな不治の病でも一瞬で完治する特殊な再生装置が存在した。地球に住む人々の頭上の空には“エリジウム”が幽かに浮かんでいる。手を伸ばせば届きそうなのに、決して到り着けない場所――。
『エリジウム』作品情報 | cinemacafe.net
TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。
3年前に観た大好きな作品「第九地区」のニール・ブロムカンプ監督最新作ということでたいへん楽しみにしていましたが、予告で観た内容以上のものがないちょっと寂しい作品でした。決しておもしろくないわけではないのですが、観終えて「あまりにあっけなく終わったな...」という物足りなさをおぼえました。
地球の遥か上空に作られた人類の理想郷エリジウム。
その理想郷に住めるのは一握りの富裕層だけで残りの人たちは地球上の荒れた地で貧しい暮らしを強いられていて、地球に住む人たちは「いつかエリジウムに移り住むこと」を夢見ながら生きているというお話でして、この設定自体はすごくおもしろいと思うしじっさいに前半はかなり引き込まれて見ていました。
ところが話が進むにつれて「じつはエリジウムって大したことないんじゃないか」という気がしてきたり、「こんな無駄にコストのかかることをしないで地球の人たちも平等に扱った方がコスト的には全体最適化できるんじゃないか」という設定への違和感がどんどん大きくなってしまいました。もちろん想像で補うことは可能ですし、じっさいにわたしはそうやって補完しながら観たわけですがもうちょっとあの状況にいたった経緯なり必要性に説得力をもたせて欲しかったなと思いました*1。
本作におけるエリジウムという場所は、エリジウムに行けばこの生活から抜け出せるという一縷の望みになっていなければならないし、地球に住む人々にとっての希望として君臨しなければならないはずなのですがそれがどうにも伝わってこないのです。エリジウムがあるからこそ、この悲惨な状態でも生きて行こうと思えるものであって欲しいのに...という感じなんですよね。
そのあたりの不足として感じた部分がすべて埋めてくれたらすごく大好きな作品になったんじゃないかなと思いました。
好きか嫌いかで言えば好きな作品ですが、期待してほどではなかったです。
そういえばひさしぶりに大好きなジョディ・フォスターが出ているのを見てすごくうれしくなりました。
わたしは「おとなのけんか」も「それでも、愛してる」も観ていないので彼女を映画で見るのは「幸せの1ページ」以来5年ぶりでしたが、さすがきれいに年齢を重ねているなと感心しました。今度は主演で映画に出て欲しいです。
あと、髪型のせいなのかマッド・デイモンが時折ブルース・ウィリスに見えてしまいました。
上映前にREDの予告観た影響があることも否めませんが、二人の顔のつくりが全体的にすごく似ていることにちょっとおどろきました。
公式サイトはこちら
*1:実は今回映画を観た時に電話が何度かかかってきてしまい、途中20分くらい離席していました。そのため、もしかしたらその離れていた間にいろいろと説明が入っていた可能性もあるような気がしますし、もしそうだとしたら申し訳ないのでその際はご指摘ください。