人里離れた温泉地・阿鹿里村。ここにはどこか怪しげな村人たちと、絶対に知られてはならない秘密がある――。ある日、この村へやって来たしより(松下奈緒)と愛子(鈴木亜美)。彼氏に浮気されたしよりを励まそうと、愛子が温泉旅行へと誘ったのだった。ところが、ふとしたきっかけで喧嘩となってしまった2 人は、別々の行動をとることに。やがて日が落ちた頃、突如、村中が停電に見舞われ、暗闇の奥から謎の携帯電話が鳴り響く。「今すぐ逃げろ! 足を切り落とされるぞ!!」という叫びとともに、凶器と化した村人たちが、小屋で独り過ごしていたしよりに襲いかかってきた。同じ頃、愛子も謎の女・レイカ(小沢真珠)に襲われ、死の恐怖を目の当たりにしていた…。上甲宣之原作の「そのケータイはXXで」を映画化。
『エクスクロス 魔境伝説』作品情報 | cinemacafe.net
宇都宮ヒカリ座にて。
かわいい女の子と怖いシナリオ、そしての日本映画という組み合わせで思いつくのは伝染歌。でもこの作品はそんなチャチな作品ではありませんでした。完全に予想外な方向で楽しませてくれる意外性十分の力作でした。この斜め上っぷりのおかげで存分に楽しませてもらいました。冗談抜きで、すごくいい作品だと思います。
まずはストーリーについてですが、大雑把なネタばれをしてしまえばこの作品は決してホラー映画ではないというところに驚かされました。冒頭の意味深なシーンでは結構ドキドキさせられたのですが、始まって10分くらいで気付きました。これは怖がるべきためにあるのではなく、予想外の展開に持っていくための布石なのだと。
ネタばれはしたくありませんのであまり詳しくは説明出来ませんが、この気付きによる作品の見え方の変わりようは芸術的です。まさにパラダイムシフトとはこの事だといえます。こんな意外性は初めてです。
そして登場人物について。
まずは未来予想図に続いての松下さんでしたが、やはりこの人はちょっと苦手です。顔立ちだけではなく、立ち振る舞いすべてがキレイに纏まりすぎてて面白くありません。襲われているシーンや追いかけられているシーンを見てても緊張感が伝わってこないし、とにかく彼女がどう映るのかについて主眼をおいて撮ったとしか思えない映像ばかりだったように感じました。
そして鈴木亜美さんと小沢真珠さんについては文句なしでよかったです。古ぼけたトイレの中を鬼ごっこしたり戦隊モノみたいなバトルを繰り広げたりと活躍しっぱなし。特に最後の方のとあるシーンで小沢さんが出てくるのですが、その登場の仕方が面白くて思わず噴出してしまいました。もう強烈過ぎて夢に出てきそうです。
ドキドキしようと思って見に行ったのに最後は笑顔で映画館を後にしてきました。1:30と上映時間も短いし、二度目は無駄な前振りをスルーして見られるし、もう一度見に行ってもいいというか見に行きたいです。
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