「ラスト・ナイツ」観た!


とある封建国家を舞台にした物語は、高潔な心を持つ領主、バルトーク卿が悪徳大臣ギザ・モットの奸計に陥り、いわれなき反逆罪に問われ るところから始まる。腐敗がはびこる国の未来を憂うバルトークは皇帝から死刑を宣告され、彼の忠実な部下である騎士団の隊長ライデンが斬 首の役目を命じられる。バルトークから「使命を果たせ」と告げられたライデンは、断腸の思いで敬愛する主君の首に刀を振り下ろした。 それから一年後、身分を剥奪され、領地から追放されたライデンは、酒浸りの無為な日々を送っていた。しかし、そこにはギザ・モットの監 視の目を欺くための用意周到な計略があった。やがて筆舌に尽くしがたい辛苦を耐え抜き、憎き宿敵への復讐の好機到来を確信したライデンは、 少数精鋭の部下を率いて“最後の騎士”の誇りを懸けた死闘に身を投じていく…。

『ラスト・ナイツ』作品情報 | cinemacafe.net

紀里谷和明と言えば「宇多田ヒカルさんの元旦那さん」というのが世間一般の認識だと思いますが、映画好きのあいだでは地雷映画監督という印象の方が強いだろうと思います。わたしは未見なのですが、多くの人の心を切り裂いて癒えぬ傷を作った「キャシャーン」はいまもなお語り継がれる伝説の駄作だと言われています。

わたしは観てないのでノーコメントで。

ちなみにその後に撮った「GOEMON」もまた駄作だという人が多いのですが、じつはわたしは楽しく鑑賞できた作品でしてすごい好きな作品だったりします。映像もユニークだったしストーリーも...ど、独創性があってすごくよかったと思います。おもしろかったよ!

と、わたしの評価はさておいて、ちまたの映画好きからは紀里谷さんのフィルモグラフィーはいずれも「微妙な作品」という評価を得ていたし、その流れでこの「ラスト・ナイツ」もおそらく地雷だろうというのがまことしやかさにささやかれていました。実際、予告映像もかなり微妙でしたしね...。

となると映画好きはもうキリキリの作品は観に行かないだろうしだったらおれが観に行くしかないなと思って息巻いていたのですが、公開日は神戸にいたしそのあとも平日は仕事が忙しくて行けなかったり週末はフルマラソンがあっていけなかったりとなかなか足を運ぶことができずにいました。

そうこうしているうちに上映回数はメキメキと減っていき、公開した週には1日5回くらい上映されていたのに翌週には1日1回から2回程度へと減らされていました。どんだけ人が入ってないんだ...。


早く観に行かないと終わる、でも行けない...ともたもたしていたのですが、今日やっと観に行くことができました。

長い前ふりもやっと書き終わった!



というわけで本題。
「ラスト・ナイツ」観てきましたが、覚悟していたほど合わない作品ではなく、むしろ「わりとおもしろい!」と興奮する程度には楽しんで鑑賞してきました。緊張感あふれる導入部は観ていてすごくワクワクしたし気分もグッともりあがって高揚しました。


ただ中盤以降の失速感は相当でしてあまりにおもしろくなくて観ていて心底疲れました。ラストに向けての溜めの部分であるというのはわかっているのですが、でもそれにしたってあまりに物語が停滞しすぎて飽きてしまいました。そしてそこまでして溜めに溜めて訪れた後半も、登場人物同士の無駄な会話だとかやり取りがやや多くてダラダラとし過ぎているんじゃないかと感じました。


作品としてはよくまとまっているし、ストーリーもおもしろかったんですけどねー。もうちょっとだけよくなれば傑作と呼ばれるだけの素養は感じただけになんだか惜しいなと感じるところが多かったです。


@TOHOシネマズ宇都宮で鑑賞