石川県加賀市で開催された加賀温泉郷マラソン2013に参加してきました

もう10日ほど前になってしまいましたが、4/21に石川県加賀市で開催された「加賀温泉郷マラソン2013」に参加してきました。
この大会で念願のフルマラソンに初挑戦しました。



会場となる加賀市は宇都宮から600kmほど離れた場所ですので、当日移動ではまず間に合いませんので前泊して大会にのぞみました。

結果

まずは結果についてですが、3時間42分45秒で完走しました。



ラソン当日の朝にブログに書いた以下の2つの目標は達成できました。

    • 4時間以内の完走
    • 歩かないで走りきる


心の中でひそかに立てていたサブ3.5は達成できなくてそれがすごくくやしかったのですが、いきなり全部の目標を達成してしまうのももったいないので今回は達成できなくてよかったです(つよがり)。


タイム

1kmごとに距離表示がありましたのでタイムを計りました。
ただ、初めてのフルマラソンということもあり道中疲れていたためにいくつも見逃してしまいました。

距離 想定タイム 実際のタイム 想定合計タイム 実合計タイム
1km 05:30 05:43 00:05:30 00:05:43(+00:13)
2km 05:30 05:12 00:11:00 00:10:56(-00:04)
3km 05:30 05:18 00:16:30 00:16:14(-00:16)
4km 05:30 05:19 00:22:00 00:21:34(-00:26)
5km 05:30 05:23 00:27:30 00:26:56(-00:34)
6km 05:00 04:59 00:32:30 00:31:55(-00:35)
7km 05:00 05:00 00:37:30 00:36:55(-00:35)
8km 05:00 04:57 00:42:30 00:41:53(-00:37)
9km 05:00 05:00 00:47:30 00:46:54(-00:36)
10km 05:00 05:05 00:52:30 00:52:00(-00:30)
11km 05:00 04:59 00:57:30 00:56:59(-00:31)
12km 05:00 05:00 01:02:30 01:01:59(-00:31)
13km 05:00 05:00 01:07:30 01:06:59(-00:31)
14km 05:00 04:53 01:12:30 01:11:52(-00:38)
15km 05:00 04:58 01:17:30 01:16:51(-00:39)
16km 05:00 04:53 01:22:30 01:21:44(-00:46)
17km 05:00 05:00 01:27:30 01:26:44(-00:46)
18km 05:00 04:59 01:32:30 01:31:44(-00:46)
19km 05:00 05:02 01:37:30 01:36:46(-00:44)
20km 05:00 04:45 01:42:30 01:41:32(-00:58)
21km 05:00 05:00 01:47:30 01:46:32(-00:58)
22km 05:00 04:57 01:52:30 01:51:30(-01:00)
23km 05:00 04:59 01:57:30 01:56:29(-01:01)
24km 05:00 04:58 02:02:30 02:01:27(-01:03)
25km 05:00 05:00 02:07:30 02:06:28(-01:02)
26km 05:00 05:25 02:12:30 02:11:53(-00:37)
27km 05:00 04:51 02:17:30 02:16:45(-00:45)
28km 05:00 05:17 02:22:30 02:22:02(-00:28)
29km 05:00 05:14 02:27:30 02:27:16(-00:14)
30km 05:00 05:46 02:32:30 02:33:02(+00:32)
31km 05:00 06:02 02:37:30 02:39:04(+01:34)
32km 05:00 05:32 02:42:30 02:44:37(+02:07)
33km 05:00 05:47 02:47:30 02:50:24(+02:54)
34km 05:00 05:47 02:52:30 02:56:11(+03:41)
35km 04:45 05:55 02:57:15 03:02:07(+04:52)
36km 04:45 05:35 03:02:00 03:07:42(+05:42)
37km 04:45 05:45 03:06:45 03:13:28(+06:43)
38km 04:45 05:48 03:11:30 03:19:16(+07:46)
39km 04:45 05:41 03:16:15 03:24:57(+08:42)
40km 04:45 05:54 03:21:00 03:30:52(+09:52)
41km 04:45 05:39 03:25:45 03:36:31(+10:46)
42.195km 06:00 06:14 03:31:45 03:42:45(+11:00)


詳しい分析は後述しますが、前半はわりと良いペースで走れていますが、後半、特に30kmを過ぎてからはかなりペースが落ち込んでいる様子がうかがえます。最近は1kmを5分以下のペースで走ることはまったくなかったので、正直ここまで走れなくなるとは思ってもいませんでした。

今回予定していたペースで走れなかったのは、「全体的にアップダウンが多い」+「そのアップダウンがいずれも厳しかった」+「向かい風が非常にきつかった」という3つが大きく影響しています。ただしそれらはたしかに一因ではありますが、もっとも大きな原因はわたし自身の走力が自身が評価するよりもまだまだ未熟だったということだと言えます。それを認めるのはちょっと悔しいのですが、いまの自分にはまだサブ3.5で走る力がないという証左とも言える結果となりました。


分析

前日から当日の朝にかけてパラパラと小雨の降るあいにくの天候でしたが、スタート直前から雨は小降りになり、走り出してからは時折晴れ間ものぞくよい天候となりました。山間部では雨が降ったりしましたが、基本的には寒すぎず暑過ぎずのよい気温だったと思います。


タイムは表にまとめましたが、並べただけだと分からないのでグラフにしてみました。

(1) 1kmあたりのタイム

(2) 1kmごとの合計タイム


25kmくらいまでは予定よりもいいペースで走っていましたが、そこから一気に崩れてしまいました。

25kmまでに貯めた貯金1分は、そこからの5kmでぜんぶ使い果たしてしまいまして、30km以降はみじめな借金生活を強いられることになりました。合計タイムのグラフはちょっとスケールが大き過ぎてややわかりにくいですが、それでも表だけよりはグラフにした方が自分の悪いところがはっきりとわかっていいですね。


一般的に、初心者は「30kmの壁」よりも手前の25kmで足に痛みがくると言われていますが、今回がそれに該当するのかと言えば答えはNOです。30kmの壁については以前ロング走を試したときや佐野の6時間耐久マラソンで味わっていますが、あれと同じ苦しみは今回は一度も感じませんでした。

唯一つらかったのは15kmから20km付近まではやや左足の付け根に鈍痛があったことですが、それも25kmくらいからはもうまったく気にならなくなっていました。痛みに慣れたのか、それとも疲れてしまってそれどころではなかったのかわかりませんが...。


コースについては覚悟していたほど厳しいアップダウンはなくてかなり拍子抜けしたというのが率直な感想でした。

ただ、それでも平坦というにはほど遠いくらいに厳しいコースでしたし、加えて吹きすさぶ強風もかなりつらくて楽に走れる箇所はほとんどありませんでした。とくに風はひどくて、向かい風があまりに強烈で走っても押し返されているように感じる場所さえあるほどでした。25km以降は歩いている人がかなり目立っていましたが、それも納得のコンディション+コースでした。


そんなわけでアップダウンと風で足腰に大きなダメージを受けながら走ったのですが、この状況でも最後まで歩かずに走れたということだけはよろこびたいと思っています。

まとめ

わたしがフルマラソンを走ろうと決めたのは半年前の2012年10月28日でした。

その日は会社の元同期に誘ってもらい柏崎マラソンで初めてハーフマラソンを完走した日なのですが、そのときは予想よりも5分以上遅いタイムでしかも歩くことすらままならないほどボロボロでゴールしました。もっと速く余裕をもって走れるだろうと思っていた自分の思い上がりが恥ずかしかったし、なによりも悔しいと思いました。

もっとちゃんと練習してフルマラソンを完走できるようになりたい。

それまでもフルマラソンを走ってみたいと思うことは何度もありました。

けれどそれは「いつかフルマラソンを走ってみたい」という漠然とした想いであり、思ったからと言ってすぐに行動に移すような強い想いではありませんでした。10km以上を走ったこともなかったわたしには、フルマラソンを走るというのはまさに夢のようなイベントであってそれに手を伸ばそうと思うことさえありませんでした*1


柏崎から宇都宮へ帰る道すがら、半年後にフルマラソンを走ろうと決心しました。
半年と区切った理由は、三か月後だと短すぎて練習の成果が出せないだろうと思い、そして一年だと長過ぎてモチベーションを保てないと思ったからです。出る大会はまだ決めていませんでしたが、3月か4月にフルマラソンを走ろうと覚悟を決めました。


それからの半年間。

それまで漫然と行っていた日課の5kmのランニングは10km、そして20kmと距離が延びていき、さらにビルドアップ走やインターバル走といった負荷のかかる練習にも取り組みました。距離を延ばすことはまったく苦ではありませんでしたし、つらい練習も目に見えて結果に結びついていたために嫌だと思うことはありませんでした。

むしろ日に日にスタミナがついてスピードがアップしていくのが楽しくてしょうがありませんでした。


そして今年に入ってからは月に2回は大会に出るように心がけ、この4ヶ月で合計10の大会に参加しました。
距離はハーフや10km、さらに耐久レースやクロスカントリーとさまざまでしたが、主に以下の2点を目的にしていました。

    • 大会の空気に慣れるため
    • さまざまなコースを走るため


以下、この2点について簡単にまとめます。

大会の空気に慣れる


「大会の空気に慣れる」というのは、本番で自分のペースで走れるようになるための訓練を目的にしていました。

ラソン大会というのは1000人以上の人が一ヵ所に集まって一斉に走り出すわけですからスタート直後の雰囲気は非常に異様です。周囲の人たちの速さや空気に煽られて普段よりもかなり速いペースで走り出してしまい、結果すぐにつぶれてしまうということもめずらしくありません。

わたしは周囲の空気に飲まれやすいので、何度も大会で走ることで自分のペースで走ることを習慣づける練習をしました。

さまざまなコースを走る

そしてもうひとつの「さまざまなコースを走る」というのは、さまざまなコースを知っておきたいと思ったからです。

実際にさまざまなコースを走ってみて、どういうところが得意でどういうところが苦手なのかを実戦を通して確認しておくために大会に出ました。ところが、ほとんどの大会ではあまり得意・苦手を明確に意識させられるようなコースはなくて、そのときの走力を確認するだけに終わることがほとんどでした。


ところが3月に参加した「さの6時間耐久マラソン」で自分の苦手なことが見つかりました。
それはアップダウンに極端に弱いということです。この6時間耐久マラソンは1周1.4kmの周回コースをひたすら6時間走るだけでしたが、その1周の中に20mくらいのアップダウンがあるというハードなコースでしてわずか15周(25km)でノックダウンさせられてしまいました。


この大会の結果は本当に散々なものでして、自分の苦手なところを見つけるつもりだったとはいえとても落ち込みましたが、とにかくこの苦手意識を払しょくしようということで、対策のための練習を徹底的に行いました。

具体的にはこの大会で使われたコースを毎週走りに行っただけなのですが、日々の練習と合わせてそれを一ヶ月続けたところアップダウンへの苦手意識はまったく無くなりました。むしろアップダウンが得意だと思えるくらいになりまして、4月14日に参加したクロスカントリーではのぼりが得意だという強みを実感できるほど走れるくらいまでに強化できました。



こういった事前の取り組みがフルマラソンの完走にどれだけ効果的だったのかは走ったわたしが一番よく知っています。

本大会はスタート直後から急な下り坂があるのですが、何度も大会に出ていたためにオーバーペースにならずにしっかりといつもどおり走ることができました。周囲のペースに乱されることなく走れたのは、何度も大会に出ていたおかげです。


さらにこの大会は高低差73mととても高低差のあるコースであり、また細かくアップダウンが繰り返されるハードなコースです。


おそらく3月の耐久マラソンを走る前のわたしだったら途中で走れなくなっていたと思いますが、きっちりとアップダウン対策をしたおかげで上り下りで苦しむことはありませんでした。むしろのぼりでペースが落ちた人を抜くくらい走れたのは佐野での練習のおかげです。


初めてのフルマラソンをそこそこのタイムで完走できたのは自分の走力を向上させるために必要なことを練習と実戦を通してひとつひとつ身に付けられたおかげです。振り返ってみれば半年というのはとても短い時間でしたが、35年間の人生でもっとも充実した時間でしたし、努力が相応に成果を上げられたことは非常にうれしく思います。

そしてこれからの2年間は次の目標であるボストンマラソンに向けてがんばります。

最後に

半年間という短期間とは言え、こうやって好きなことに打ち込めたのはマコ*2の協力があったおかげですし、本当に感謝しています。

週末に遠出して大会に出ると言えば付き合って荷物持ちをしてくれたし、走って疲れたときは帰りの運転をしてくれたりと本当に助けてもらいました。大会だけでなく、遠くの公園に練習しに行くのにも付き合ってくれたし、走っているのを応援してくれたのもすごい励みになりました。


そして、今回参加したこの「加賀温泉郷マラソン」は本当にすばらしい大会でした。

3つの温泉街を経由して走るというとてもユニークなコースでしたが、沿道の方々の応援はとても温かくて何度も何度も励まされました。ハイタッチをしてくれた子どもたちや、家の前に出て声を挙げて応援してくれた多くの方々には直接お礼を言いたいくらい感謝しています。

非常に遠いのでまた行けるかどうか分かりませんが、できるかぎり来年もまたを走りに行きたいなと思える大会でした。


今回の完走はわたし自身の努力だけでなく、家族の助力や地元の方々の応援あっての完走です。
いくら感謝しても感謝しきれません。


(関連リンク)

*1:東京マラソンに申し込んだことは何度かありましたが、あれはフルマラソンを走るというよりももっとイベント的な側面がつよいのであまりフルマラソンを走ろうとしたというのとは違う気がします

*2: