「ひみつのアッコちゃん」見たよ


10歳の小学生・加賀美あつ子(綾瀬はるか)。ある日鏡の精から“魔法のコンパクト”をもらい、22歳の大学生に大変身! 大好きなメイクやオシャレのし放題で「オトナってサイコー!」と思っていたら、更になんと、運命的な恋まで訪れる。相手は化粧品会社に勤めるエリート社員。しかし彼の会社は買収問題にゆれ、乗っ取られちゃうかも…な状況。新商品開発で会社を立て直そうと頑張る彼のため、アッコは奇想天外なアイディアでこの危機に立ち向かう! 果たして大好きな彼を救えるのか? そしてアッコの恋の行方は…?

『映画 ひみつのアッコちゃん』作品情報 | cinemacafe.net


MOVIX宇都宮で観てきました。


何やら危険な香りのする予告を眺めながら「なぜいまこの時代にアッコちゃんなんだ....?」という疑問は払拭できませんでしたが、とりあえず綾瀬はるかをスクリーンで見られるならそれでいいやと割り切って観に行ってきました。


さて。

「小学生の妄想を具現化しただけのような脚本」だとか「話のつじつまが合ってないんじゃ...」と、いろいろとツッコみどころが多かった本作ですが、中でもとりわけ気になったのが「あと1分半で爆弾が爆発する!」というシーンから3分以上経っても爆発せず、さらにその直後に「あと4秒で爆発する!外に捨てに行こうぜ!」と爆弾を手に持って走り出すものの、4秒どころか60秒経っても爆発しないというスクリーンの向こう側とこちら側の時間の進み方に大きな乖離が見受けられるシーンでした。

爆弾を見つけた場所は工場の奥まった場所にありまして、そこから外に出るまではどう見積っても分単位の時間がかかると思うんですよ...。実際に映画の中でもそのくらいの移動はしているように描写されていたのですが、なのに爆弾は爆発せず、もう4秒を10回以上繰り返したくらいの時間が経ってからやっと爆発したのです。


4秒で爆発する爆弾が1分くらい爆発しないってそっちの世界の4秒はどんだけ長いんだよ!!


と、思わず口に出しそうになったところで「もしかしてあちらの世界とこちらの世界では時間の進み方が違うんじゃないか」ということに思い至ったのです。われわれのいる世界から見て時間が遅く進んでいるように見える、つまり向こう側の世界がものすごい速さで動いているためにローレンツ収縮に伴う時間の遅れが起きているのではないかということに思い当たったのです。


(; ・`д・´) ナ、ナンダッテー!! (`・д´・ (`・д´・ ;).


ローレンツ変換やら収縮やら相対論について詳しくはWikipedia参考)でもごらんいただきたいのですが、誤解を恐れずに要約すると「早く走っている人は走ってない人から見ると時間が遅く進んでいるように見える」ということでして、その違いを変換するのがローレンツ変換です。どんなに早く走っていてもそこから見える光の速さが一定だと仮定すると出てくるんですね。

ここでローレンツ変換の式を載せておくとこんな感じです。

*式からt_1が漏れていたので修正しました(9/8)

t_2=\frac{t_1}{\sqrt{1-\frac{{v}^2}{c^2}}


ここで、t_1はわれわれの世界での時間、t_2は向こう側(映画の中)の世界の時間、vは相対的な速度であり、cは光速とした場合の式です。


光の速さに近い速度で動いていれば、映画の中の世界の時間は伸びて見えることになるわけでして、つまり1分の出来事がまるで5分にも感じられたことや4秒が1分以上の長さに感じられた理由に合致することになるのです。


そうか、そうか。向こう側の世界はすごい速さで移動してたんだ!


でも冷静になって考えてみると、上で違和感があると挙げたシーン以外は実はこちらと変わらない長さの時間が流れているように見えていて、常にそのようなことが起こっていたとはちょっと考えにくいんですよね。いったい何がきっかけでそんな速度で動くようになるのか...。


ふと思い返してみると、そういえば「テクマクマヤコンテクマクマヤコン...」という例の言葉が出てきたときに違和感をおぼえるシーンが多くあったような気がします。


もしかしてこの言葉に何か秘密があるのか?いや、きっとあるに違いない!


一度そう決めつけてしまった思い込みの激しいわたしは、ただひたすら「テクマクマヤコンテクマクマヤコン」と繰り返し口にしてみました。来る日も来る日も「テクマクマヤコンテクマクマヤコン」とひたすらつぶやきました。


すると、この言葉の中に「クマ」という文字が何度も出てくることに気付きました。


これは大発見と、ためしにこの「クマ」を抜いてみたらなにか分かるんじゃないかと思って抜いてみましたが「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン」というまったく意味のない言葉にしかなりませんでした。


違ったのか...。


ん?じゃあもしかしてこのクマという単語自体に何か意味があるのか?うーん、クマ...。


逆から読んでみたり、一文字おきに読んでみたりしましたがまったく手がかりはつかめず、もう嫌になったその瞬間にわたしはこの魔法の言葉の意味に気付いてしまったのです。


ものすごく早口になってる!


これ、実際に口に出してやってみると分かるのですが「テクマクマヤコンテクマクマヤコン」という言葉を繰り返していると同じ文字数の他の言葉よりもかなり早口になっていることに気付きます。つまりこの「テクマクマヤコンテクマクマヤコン」というのは口にするだけで早口になってしまう、言い換えれば速く口を動かさずにはいられなくなる魔法の言葉だったのです。


(; ・`д・´) ナ、ナンダッテー!! (`・д´・ (`・д´・ ;)


つまりこの魔法の言葉を口にすることで映画の中の世界はものすごい速さで動くために、時間が遅く進むようになってしまう、そしてここからはもう妄想の領域なのですが、アッコちゃんが時間を超えて大人になってしまうのは決しておかしなことではなく光の速さを超えて動いたことによって時間がスリップしてしまい、未来につながってしまったんじゃないかというのが私の仮説です。


なんてことをさすがの私も本気で思っているわけもなく、ちゃんとした感想を書く気にならない程度に映画はおもしろくなかったというだけのお話でした。綾瀬はるかの七変化的なお楽しみ映像はよかったんですけどそれだけでした。


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