昨日書いたエントリー(TOHOシネマズの新しい料金体系がダメなたったひとつの理由)について、ブックマークやtwitterでいろいろとコメントをいただいたのですがいくつか誤解されてそうなところがありましたのでそれについて返信します。
ちなみにタイトルのアンサーソングについてはよくわからなくて、青山テルマがなんかそんな感じの歌をうたってたような気がするのでつけてみただけで他意はありません。
TOHOシネマズで鑑賞ポイントが無くなる?
鑑賞ポイントが無くなるのは現在料金体系を変えている一部の劇場だけです。
というかその劇場については既に鑑賞ポイントが無くなっていないのでなくなるという表現は不適切でした。
今回、料金体系を変えた一部の劇場の価格を元に戻そうという動きがある中で、鑑賞ポイントについては前の状態に戻さない、つまり廃止のままとするのはいかがなものかというのがわたしの主張です。いま鑑賞ポイントを付与されている劇場でサービスを停止するわけではありません。
もちろん、今回廃止となっている劇場は先行テストという位置づけで価格を改定しているわけですから、ある程度の成果が出たところでそれが全体に波及することは十分にありうるとは思いますが、それについては現時点では未定です。
結局理由をつけて値上げしたかっただけなのか?
これについて、わたしの考えはNoです。
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- ヘビーユーザーについては顧客単価を上げて利益を増やす
- ライトユーザーには単価は下げても大勢の人に選んでもらうことで利益を増やす
と考えていたと思います。
前のエントリーでも書きましたが、その副作用としてヘビーユーザーの離反は想定していたはずですし、その犠牲を払ってでもライトユーザーを獲得したかったんだろうと思っています。だけどそれができなくて、単純にヘビーユーザーが離れていっただけだったというのが今回の顛末ではないかと。
ちなみにいまTOHOシネマズ宇都宮では「午前十時の映画祭」というイベント上映をやっているのですが、来年2月にこれが終わったあとにどうなるのかということにわたしはすごく興味があります。
話がずれてしまいましたが、個人的には当初は値上げしたかったわけではないと思います。ただ、今回の値上げについては判断しかねます。分析ミスなのか他の要因があってこうするのがベストだったのか。
10代の客足の統計はどうなの?
10代の統計は分からないのですが、今回の価格改定の中で高校生割引が好評という理由で延長されていたはずです。
最近公開された「インシディアス」は作品自体が高校生割引をする作品でして、高校生は1000円で観られたはずですがそのおかげなのか高校生がすごく多かったんですよね。あれと今回の結果をあわせて考えると、1000円という価格は高校生にとって映画館に足を運んでもいいと思わせるくらいの価格だといっていいんだと思うわけです。
そしてこの推測が正しいとして、1000円という価格設定で利用者が増えたというのであれば同様の価格を一般にまで適用してみるというのが、今回の価格改定の結果に関する正しいフィードバックなんじゃないかなと思います。
映画の場合客単価を上げるより、たくさんの人に観てもらう方が重要だよね?
わたしもそう思いますし、きっとTOHOシネマズも同じことを考えて300円値下げしたんだと思います。
でも300円程度の値下げじゃ誰も喜ばなかったようでして、ご指摘のとおり、映画の日は人が入ってるんだから1000円くらいまでさげないと変わらないんじゃないの?とわたしも思います。上で書いた高校生1000円の件と結論はいっしょだ!
このエントリーが「結局足を向けてしまう」としている時点で、この策が正解だったんじゃないの?
わたし個人については結果として多くの鑑賞料金を払うことになったわけですからそのとおりだと思います。
ただ、全体でみると売り上げが減ったわけですからやはり失敗だったんだと言えます。
トライした結果はちゃんとフィードバックすればムダにならないよってこと?
そうです、そうです。
基本的には変わらないことよりは変わることの方がいいことだと思っていますので、今回4月から実施されたTOHOシネマズのチャレンジはすごく好意的に受け止めていましたし、それが正しくフィードバックされたのであればまったく不満はありませんでした。
ただ、結果がいまいちフィードバックされていないように見えて不満だったので今回のこのエントリーを書いたというわけです。
他のシネコンのサービスと比べてどうなの?
昨年、破壊屋さんがシネコンのサービス比較表を作っているのでそちらがとてもわかりやすいです。
ちなみに宇都宮にはMOVIX宇都宮があるのですが、そこと現行のTOHOシネマズの価格体系を比べるとTOHOシネマズの方が2割くらい高くつきます。メンズデーとポイントによる無料鑑賞がないのでしょうがないんですけどね。
ベースが1800円というの自体もうやめたら?
これについてはなぜ鑑賞料金が1800円なのか?という経緯について知るのがいちばんわかりやすくてよいと思います。
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本当は本を読んでいただきたいのですが、結論を一言でまとめると「徐々に収益が減ってきびしくなってきたから価格を高くしていったら1800円になっていた」ということです。なるほどと思う一方で、そんな理由なの?とおどろいてしまいます。でも読んでると、1800円ってのもしょうがないよねーと思っちゃうんですよね...。
最近映画を観始めた人にはおすすめです(感想リンク)
収益性の分析記事かと思ったら客の愚痴だった
そのとおりです。期待させてしまってすいません。
大変たくさん映画を見られてていて素晴らしい生活
結婚して子どももいるのによくそんなに映画観に行けるよねとよく言われるのですが、本当にそう思います。
よくできた妻なんです(デレデレ)。
というわけでコメントはこれにておしまい。
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