「きみがくれた未来」見たよ


ヨットレースでめざましい成績をあげ、名門大学へ進学するチャンスを手に入れたチャーリー・セント・クラウドザック・エフロン)。だが弟・サムの交通事故での死をきっかけに、チャーリーは悲しみの中へとこもり、進学もヨットも諦めてしまう。5年後、チャーリーにある出会いが訪れる。それは自身の生き方を見つめ直すきっかけになろうとしていた――。ベン・シャーウッド原作の小説「The Death and Life of Charlie St. Cloud」をザック・エフロン主演で映画化。

『きみがくれた未来』作品情報 | cinemacafe.net

シネマハーヴェストにて。
みんな大好きザック・エフロン主演の最新作。


映画を観るときに何を重視するのかというのは、人それぞれいろいろなこだわりがあるかと思います。
ストーリーが面白そうだとか好きな俳優・女優が出てる、監督が好きだ、映像がすごそうだとか、あとはアクション指導があの人だからなんていうマニアックな理由もあるでしょうが、とにかくそんなさまざまなものを求めて私たちは映画を観ることを決意しているわけです。
わたしは出てる人や監督で選ぶことが多いのですが、地理的な問題もあって元々の選択肢が少ないために観られる作品は全部観るつもりで観る作品を選んでいます。よほど苦手な系統の作品でなければ、時間とお金の許す限りすべての作品を観る勢いで映画館に行きたいと思ってます。


さて。そんなわたしが唯一気にしているのは「観て面白いと感じたのかどうか?」という点です。
ありきたりですが、どれだけ美しい映像で目を楽しませてくれたとしても、どれだけ示唆深い表現がちりばめられていたとしても、観終わって素直に楽しかったと言えない作品にもろ手を挙げて褒める気にはなれません。その作品にどれだけ好きな人が関わっていたとしてもです。


と書くと「面白おかしいお話じゃないと嫌だ」と言ってるようにも読めますが、全然そんなことはありません。別にストーリー自体の面白さはあまり気になりませんし、そういう点を気にしたことはあまりありません。
わたしにとってすごく大事なのは、作り手が観る人に伝えたい何かがあるかどうかであり、何かがある作品は大抵楽しいと思えるのです。
わたしは語彙や表現力が乏しいのでうまく表現出来ないのですが、伝えたいものが明確な作品というのは伝える工夫が必ずされています。伝えたいものの内容がどういうものであれ、伝えたいものがはっきりしていればあとはそれをどう語るのかという問題になるわけで、工夫する余地はその点にのみ集約されるわけですから当然といえばそのとおりです。


わたしはこの手のスピリチュアルな内容は普段はあまり好まないのですが、そんなわたしでもすごく暖かくて心が握りつぶされそうなくらい切ないと感じる本当に素敵な作品でした。「何を語るか」ではなく「いかに語るか」が大事*1なんだよなということを改めて感じられる作品でした。
超凡庸なストーリーをここまで面白く見せてくれたのは本当にすごい!


公式サイトはこちら

*1:これ、誰が言ったんだっけなあ。すごくいい言葉だと思います