「ヤクザが店にやってきた」読んだよ

ヤクザが店にやってきた―暴力団と闘う飲食店オーナーの奮闘記 (新潮文庫)

ヤクザが店にやってきた―暴力団と闘う飲食店オーナーの奮闘記 (新潮文庫)

額に汗して稼いだ金で飲む―。客のそんな一夜のささやかな楽しみを守るため、一人の男が立ち上がった!ヤクザを撃退し、その営業方針を貫いて長年飲食店を経営してきた著者。「ぶっ殺してやる」と脅されながらも、熱い信念を曲げずに闘い続けるのはなぜか。ヤクザに絡まれそうになったとき、どうすればいいのか。深い洞察と手に汗握るエピソードに彩られたノンフィクションの傑作。

http://www.amazon.co.jp/dp/4101284717

権力に屈しない、暴力に屈しないというのはとてもすばらしいことだと思います。別にそんな思想を持ちたいと願っているわけではありませんが、とにかくつよい信念がわたしには足りないと日ごろから感じていました。そんな確固たる思いをもちたいと思ってこの本を手にしたのかどうかは覚えていませんが、長年にわたって暴力団を排除しようと戦ってきたという事実に敬意を表したくなりました。


と言っても、正直この本を読んでおもしろいと思ったところはほとんどないんですよ。後半で唯一仲良くなったヤクザとの交流話がおもしろいなと感じたくらいで、あとは自慢話と与太話が半分ずつみたいなもんなんです。近所の親父の昔の武勇伝を聞かされているのとなんら変わりはないんですよ、全然。
それでも信念を持ち続けて戦ったというその事実はすごいなと思うし、「暴力団とは持ちつ持たれつ」というイメージの強い飲食店のイメージをちょっとだけ変えてくれたことは大きかったです。