「深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール」読んだよ

深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫)

深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫)

香港・マカオに別れを告げ、バンコクへと飛んだものの、どこをどう歩いても、バンコクの街も人々も、なぜか自分の中に響いてこない。〈私〉は香港で感じた熱気の再現を期待しながら、鉄道でマレー半島を南下し、一路シンガポールへと向かった。途中、ペナンで娼婦の館に滞在し、女たちの屈託のない陽気さに巻き込まれたり、シンガポールの街をぶらつくうちに、〈私〉はやっと気がついた。

http://www.amazon.co.jp/dp/4101235066/

前作「深夜特急〈1〉香港・マカオ」を読んだのは去年のことだと思って調べてみると何と一昨年でした。すごく面白いと思ったのに(昔の感想はこちら)2年も放置していました...。結局はその程度のおもしろさだということなんでしょうか。


2作目となる本作は、だいぶ旅慣れしてきたせいか前作のような危機感を煽られるようなシーンも少なくてさほど旅の楽しさというのは伝わってきませんでした。本文にも、前作で訪れた香港やマカオの印象が強烈過ぎたのでどの国に行ってもその残像を追いかけてしまっていたという反省の弁が載せられていました。
たしかにどんなことであっても最初のときの経験ってすごく大きいんですよね。最初の経験がその後の経験を判断する基準となるわけですから、当然といえばそうなんでしょうけど。


というわけで、何となく全体的に前作よりも厚さも内容も薄い印象が残る作品でした。