「しんぼる」見たよ


大日本人』に続く、松本人志の第二回監督作品。前作同様、自ら企画・監督・主演を務め、高須光聖と共同で脚本を手がけている。

『しんぼる』作品情報 | cinemacafe.net

MOVIX宇都宮にて。


いったいどんな出来心なのかは分からないけれど、なぜか観に行ってしまいました。
大日本人を観た時には「次は観に来ないな」と思っていたのに、気付くと劇場で上映開始を待っている自分にびっくりしてしまいました。まあ、怖いもの見たさとか元来のマゾ体質がそうさせたのかも知れません。


作品については本当に何も言いたいことがなくて、ただ眺めてきたなというそれだけです。前作のような決定的な破綻はなかったものの、逆にちゃんとまとまってしまっていることで全然おもしろくないことに対する言い訳が出来なくなっていてむしろ追いつめられたような印象を受けました。
破綻しそうで破綻しきれないところがものすごくもどかしくて、観ていてとても息苦しかったです。ほんと帰りたかった。


本当に、おれはいったい何を期待して観にきたのだろう...。


思わず噴き出して笑ってしまうところもなくはなかったのですが、あんなのはテレビの前でゴロゴロしながら観るのが妥当な程度のものであって、わざわざ映画館まで足を運んでちゃんとイスに座りながら観るもんじゃないと思うんですよね。大日本人の時もそんなことを思ったのですが、この作品を観てその思いにいっそう拍車がかかりました。


ただひとつだけこの作品を観てよかったと思うのは、映画に対する価値基準が明確になるということです。
どんなにつまらない映画であっても映画らしさを感じられる部分があれば何とか観ていられるのですが、それすらない作品というのがどういうものなのか、そんな作品を観てしまったら自分はどんな反応を示すのかということをこの作品は教えてくれます。


よほどまっちゃんが好きだとか、罰ゲームで観に行けといわれた人以外は観に行かない方がいいんじゃないかな。


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