- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2008/08/06
- メディア: DVD
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2002年、ルーマニア郊外。フランスから一軒の静かな屋敷に移り住んできたリュカとクレモンティーヌ夫婦。新しい土地での生活を満喫していた2人だったが、ある夜、突然不気味な音ともに何者かが彼らへの襲撃を開始した。真っ暗闇の中で、懐中電灯のような照明を放つ、姿の見えないその何者かが屋敷に侵入し、2人を執拗に追い詰める。屋敷は暗黒の迷路と化し、閉ざされた林は彼らの悲鳴と絶叫を閉じ込める…。一体何者が彼らを追い詰めるのか…?
『THEM ゼム』作品情報 | cinemacafe.net
公開された劇場がすごく少なくて、結局観る事が出来なかった作品なのですが、DVDで観て何となくその理由が分かりました。
大きく3つの理由があるのですがそれについてまとめてみようと思います。
1. パニックホラー過ぎる
パニックホラーって、どーんと驚かされるシーンを見てキャーキャー騒いだりドキドキしたりして楽しむもんだと思っていましたが、これが案外しんどい。
もちろんそういう作品が観たいと思って借りたわけですから、前半部分の母娘の車が襲われるあたりはすごくドキドキして観ていたのですが、どうもそういう状態がずっと続くとしんどくて観てられない。緩急があればまだよいのですが、常に気が張りっぱなしだと2時間どころか1時間でもつらいです。
この作品は特に同じテンションで話が進んでいくので、後半はとてもマンネリとして微妙な空気でした。
2. 実話というわりにはリアリティに欠けている
冒頭で実話ですとうたっておきながらリアリティなどほとんど感じられませんでした。
そもそも実話といっても証言する人がいないわけですから、結末はともかく途中は想像するしかないわけでどう考えてもこの作品を実話というのは違う気がします。
3. 結末への持っていきかたがとてももったいない
この作品のもっとも核となる部分はTHEMと表現されていた集団の正体が判明する結末です。
判明したタイミングで終わればいいのに、無駄に先延ばししたためにとても結末がだらしない感じになってしまいました。タイミング超重要。
ここまでセンセーショナルなものを持ってくるのであれば、作品は「終わる」のではなく「終わらせて」欲しかったです。
最近観た似たような作品だとRECが思い出されるのですが、あれはスピーディーな展開と緩急の付け方、映像の見せ方がとてもうまくて非常によかったです。そういう売りになる部分がほとんどないこの作品は、多くの劇場で上映されるような作品ではないのだと改めて感じました。
あと、この手のパニックホラーをひとりで観るのは怖くて嫌です。途中まで電気を消してみていたのですが、このまま最後まで観てたら夜トイレに行けない!!と思い立ち、電気をつけて鑑賞しました。
やはりこわい作品は映画館で観るべきです。まちがいありません。