銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜


一度は寿司の道を捨て、琉球唐手の達人を志した米寿司堂本光一)。だが、唐手の道は寿司の道。寿司の握りは拳の握り。寿司を極めずして、武道の真髄は掴めない。いまや全世界に広がる日本の寿司の極意を求めて、日本の王子代表として、寿司はニューヨークへと旅立った。異文化の真っ只中、日本人の信念と誇りを賭けて、いざ食のバトルが始まる! TVドラマ「スシ王子!」の映画版。スシ王子こと米寿司が海を越え、寿司を巡って繰り広げる料理アクションムービー。TVドラマ版と同じく堂本光一主演、堤幸彦監督で贈る。

『銀幕版 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜』作品情報 | cinemacafe.net

宇都宮ヒカリ座にて。堤幸彦監督の最新作。
CMを見る限りは絶望的な作品なのですが、堤監督であれば...といちるの望みをもって観に行ってきました。観た感想としては予想どおり非常に残念な作品だとしか言えませんでした。


この作品に決定的に欠けているのは「結局どうしたいのか」というスタンスの部分です。
例えば、思いっきりバカをやって笑わせたいのであればあれくらいネタっぽくてもいいんだけど、でもある程度シリアスな演出をしたいのであればあのネタ臭さは邪魔でしかありません。本来、どちらに重心を置くのかというのがすごく大事だと思うのですが、この作品は結局どちらも選ぼうとしたのか、それとも選び切れなかったのかも知れないけど、どっちつかずという状態になってしまったのです。それがこの作品をダメにした決定的なポイントだと感じました。


笑いあり涙ありというのもあるじゃないか、言う人もいますが、それは笑いと涙両者のバランスが取れてこそ成り立つ表現なわけでして単にどっちも表現したからいいという程度の低いものではないと思うのです。


割り切って、思いっきり笑える作品を目指したらエクスクロスのように面白い作品になったのかも知れないのに...と思い、非常に残念な気分になりました。


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