「ペタルダンス」見たよ


ジンコ(宮崎あおい)と素子(安藤サクラ)は、大学時代からの友達でひとり地元に残ったミキ(吹石一恵)が「海で溺れたが助かった。どうやら自分から飛び込んだらしい…」といううわさを聞きつけ、互いの休暇を合わせてミキに会いに行くことにする。ある日、図書館で働くジンコと、ひょんなことから出会った原木(忽那汐里)も、その旅に運転手として同行することに。ミキが住むのは北の果ての風の町。3人は1泊2日の小さな旅に出かけたが…。

『ペタル ダンス』作品情報 | cinemacafe.net


MOVIX宇都宮で観てきました。


劇場で見たポスターがとてもすてきだったのと、大好きな吹石一恵さんが出るということで楽しみにしていました。

本編が始まって早々、会話と会話の合間に積み重ねられる独特の間とそれによって築かれる得もいわれぬ不思議な世界観に既視感をおぼえたのでこれなんだっけと記憶をあさったところ、数年前にDVDで観た「好きだ、」という作品にたいへん似ていることに気づきました。


好きだ、 [Blu-ray]

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メインキャストの一人に宮崎あおいがいるという共通点だけでなく、やたらと会話に間を持たせるところや、ややにび色なうつうつとした空や空気がぴったりと当てはまる世界観の、どれをとってもまさに「好きだ、」と同じにおいが感じられて、これはもうぜったい無関係ではないだろうと確信してしまうほどでした。

予告を観た時点で気づいてもよさそうなのになんで気づかなかったんだろう...。

帰ってきてから調べたら「好きだ、」と同じ方が監督を務められているそうでして、それがわかって非常にすっきりしました。
そしてすっきりしたついでに、DVDで「好きだ、」を見直してしまいました。じつはなぜかこのDVDは買ってもってたんですよねー。作品が気に入ったというのもありますが、何よりも前半の瑛太宮崎あおいパートは秋田県大館市でロケした作品でして、そこそこなじみのある土地が舞台だったというのも大きいです。

大館市足利市って雰囲気がすごく似ていてどちらも大好きな場所です。


話を本作にもどして、本作は学生時代に仲の良かった女性3人と成り行きでその場に加わることになった女子1名が過ごした数日間を描いた作品でしたが、大きなイベントは何もないけれどそんな日常に起きている小さな気付きややり取りを丁寧に描いたとてもよい作品でした。

「自然な演技」というにはあまりに不自然な間の作りかたや、「実在しそうだけどでもやはりしなそうな微妙なキャラクター」などどこか歪な印象が残ったのですが、そういった違和感もふくめてとても惹きつけられる作品でした。なんでこんなにこの作品が好きなんだろうと不思議でならなかったのですが、先日読んだ本に「好きには理由がない」と書かれていたことを思い出して考えるのを止めました。好きだから好きでいいです。


好き嫌いははっきりと分かれそうですがわたしは大好きな作品ですし、「好きだ、」が好きな方はこちらもお気に召すのではないかと思います。


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