「ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵」見たよ


巨大な剣を自在に操る屈強な剣士ガッツは孤独な傭兵であった。しかし、あるとき傭兵集団・鷹の団を率いるグリフィスが自分の夢を実現するためガッツを団に引き入れる。数々の激戦を共に潜り抜けるうち固い絆で結ばれていく鷹の団。しかし、当初グリフィスの夢にすがっていたガッツだったが、やがて対等な友として敢えて団を離れることにする。そして、かつて友人だった2人は敵同士となり…。原作は、1989年にヤングアニマルで連載を開始し、20年以上に渡り現在も連載を続ける三浦建太郎原作の人気漫画。今回はファンの間でも最も人気があり、最も劇的な展開を見せる黄金時代を映画化。

『ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵』作品情報 | cinemacafe.net

MOVIX宇都宮で観てきました。
原作未読でしたが、そのせいでついていけないということはまったくなく、予備知識なしで観ても十二分に楽しめる作品でした。冒頭の戦争シーンから最後まで無駄なシーンが一切無く、あっという間の90分でした。


本作を観て感じたのは、わたしは才ある人間が賢い人にいいように振り回されてしまう切ない物語がすごく好きだということです。


剣を扱うことについては非凡な才をもつガッツですが、彼は自分よりも強く、そして大きな夢を掲げて見せるグリフィスに惹かれ、彼のためにその力を使うようになります。「お前の死に場所は俺が決めてやる」とガッツに言い放ったグリフィスですが、その言葉が暗に示したとおり、いつしかグリフィスは真っ当とは言えない目的のためにガッツの力を使いはじめるのです。


このあたりの流れや両者の関係性から、東野圭吾さんの著書の中でもとりわけ好きな「白夜行」と「幻夜」という2作品における雪穂と亮司、もしくは美冬と雅也の関係と似たようなものを感じたのですが、こんなふうに自分の人生を他人に振り回されてしまう状況に置かれてしまうことやその人にどうしても抗えない関係性がすごくこう胸をしめつけるんですよね...。


白夜行」も「幻夜」も悲しい結末となりましたが、ガッツとグリフィスの関係はこれからどう動いていくのかと考えるとすごく楽しみです。


ちなみにこの作品は三部作の第一作目ということですが、ぜひ残りも観てみたいと思いましたし、原作も読んでみたいなと思いました。次作は6月に公開ということなので、すごく楽しみに待ちます。


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