- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2008/10/16
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
若い女性の皮膚を剥ぎ落とし、その死体を川に流すという残忍な連続猟奇殺人が発生した。
犯人の仮称を冠し“バッファロー・ビル事件”と呼ばれるこれを解決するため、FBI訓練生のクラリスは、クロフォード主任捜査官からある任務を課される。それは、元は天才的な精神科医であり、自分の患者を食したため現在は州立精神病院に措置入院されているレクター博士を訪ね、バッファロー・ビルの精神状態を解明させるというものだった。
クラリスから依頼されたレクターは、その引き換えとしてクラリスに、彼女自身の過去を語らせる。
羊たちの沈黙 (映画) - Wikipedia
TOHOシネマズ宇都宮にて。午前十時の映画祭にて鑑賞(7本目)。
テレビでやっているのを何度か横目で見た記憶はありましたが、最初から最後までちゃんと見たのは今回が初めてでした。
世の中にはレクター博士のような想像もつかないくらい頭がよくて何でもこなせる人がいるということ、そして仮にその能力を「極度に肥大化してしまった自己の欲求」を満たすためだけに活用したとしたらどれだけ恐ろしいことになるのかということがわかる非常にエキサイティングな作品でした。ホント怖かったけどすごくおもしろかったです!!
若かりし頃の聡明なジョディ・フォスター演じるクラリスは超魅力的でしたが、それ以上にアンソニー・ホプキンス演じるレクター博士の存在感がすばらしかった。わたしはアンソニー・ホプキンスといえば「世界最速のインディアン」での好々爺っぷりしか知らないのですが、常人には思いもよらない発想で忍び寄ってきてあっという間に取って食われそうになってしまうことへの怖さ。レクター博士というのは、たくさんの禁忌や常識に縛られているわたしからみればとても理解しがたいであり、その正体不明さがさらに恐怖を増長させるのです。
でもそうやってレクター博士を怖いと思う一方で、どうしても彼の優れた能力には畏敬の念を持たずにはいられません。怖いと言いつつ、それでも彼の圧倒的な知性や暴力性に惹かれていること自体が矛盾しているような気がするのですが、でも彼の見ている世界をわたしも見てみたいと心の底から感じたんですよね。怖いと思ったのも憧れたのも偽りのない本心....なんだけどなぁ。
さまざまなものを蹂躙して自らの欲求を消化してきたレクター博士が、なぜクラリスには手を出さなかったのかという疑問を含め、今のわたしの頭の中には「羊たちの沈黙」に関する疑問が片付けられずにポイポイ放置されています。普段であればネットで感想やまとめを読んで解決するのですが、今回ばかりは自分なりに考えて答えをまとめてみようと思います。
しばらくはうまくまとまらないだろうからDVDも買って手元に置いておこうか検討中です。何度も見て楽しめる魅力は十分ありそうです。
ちなみにこの作品には続編があるらしいので、いつの日かそちらも映画館で観られるのを楽しみにします。
どこかのオールナイトで三作の上映やってくれないかなー。