「グーグル革命の衝撃」読んだよ

グーグル革命の衝撃 (新潮文庫)

グーグル革命の衝撃 (新潮文庫)

「人類による文字以来の革命的発明」とも言われる「コンピュータ検索」。アメリカの2人の学生が興したベンチャー企業は、10年を経て今最も注目される巨大企業となった。私たちの暮らしは、もはや「検索」抜きでは考えられない。世界で1日10億回、世界中のネットユーザーが、1日1回はグーグルの検索ボタンを押している。徹底した取材を基に、進化し続ける世界屈指の頭脳集団に迫った話題作。

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わたしが初めてGoogleに触れたのは、たしか大学4年生のときだったと記憶しています。
当時は検索エンジンといえばYahoo!かgooというのがわたしの周りでの定番だったのですが、それらの検索サイトでは、検索ワードをどれだけ工夫しても欲しい情報がうまくひっかかってこないことが多かったのです。ところが、Googleを使えば欲しい情報へたどり着ける確率が桁違いに高くてその桁違いの威力にかなり驚かされたのです。それでも当初はGoogleのシンプルすぎてそっけないインターフェースがあまり気に入らなかったこともあって「普段はYahoo、見つからなければGoogle」と、わたしにとってはメインではなくサブの検索サイトとして位置づけられる程度の存在でした。
また、周囲の人もGoogleなんて知らないという人も多く、日常的に使っている人なんて片手で数えられるほどしかいませんでした。
そんなマイナー検索サイトでしかなかったGoogleが、ここまで大きな企業になって国を相手にケンカを売れるほどの大きな存在になるなんて夢にも思っていませんでした。


本書は、Googleという企業をさまざまな切り口から行った取材をまとめたものですが、内容が多岐に渡っていてとても読み応えがありました。
どのような経緯で会社が設立されたのかというよく聞く質問に始まり、現在抱えている主なテーマや最新の技術動向、そしてこれからどこを目指すのかといった会社の方向性に関する話も掘り下げており、さらにはGoogleのやっていることはこの世界にどのようなインパクトを与えるのかといった内容まで網羅されていて非常に充実した内容となっています。特に、ググることで簡単に情報が手に入ることなったために自分の頭で考えることが軽視されるようなってしまったのはとても危険なことだという問題提起はわたし自身の現状に当てはめて考えても非常に思い当たる部分の多いことであり、とても興味深く読みました。


Googleの歴史がよくまとまった一冊でした。


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