「「心の掃除」の上手い人 下手な人」読んだよ

「心の掃除」の上手い人 下手な人 (集英社文庫)

「心の掃除」の上手い人 下手な人 (集英社文庫)

ストレスをためているから人の目が気になる。引け目があるから卑屈になる。そんな悪循環を断つ為にはまず明るい挨拶。笑顔にスイッチすれば、クヨクヨした気分がオフ、周りにいい空気が生まれる。失敗だって笑い飛ばせば引きずらない。人に思いやりを持てば心に余裕が生まれる。心のホコリを上手に払って、前向きな自分を取り戻すコツは?ポジティブ人生の達人・茂太先生のハート・クリーニング。

http://www.amazon.co.jp/dp/4087462692

普段はこの手の「心のケア系*1」の本はあまり手にしないので、急にこんな本を手にすると「こういう本にすがりたくなるような状況なのか」と勘ぐられそうですが、全然そんなことはなくて至って健康で毎日楽しく過ごしています。
この本を手にした理由はただひとつ。冒頭の書き出しを読んだら面白そうだったからです。

ところで、こんな言葉を聞いたことはないだろうか。


「家が散らかっているのは、心が散らかっているから」と。
「心のありようは、部屋の整理整頓、片付けぐあいでわかる」と。


3ページより抜粋

「部屋の掃除」も、「心の掃除」も、心理的には同じだ。
私たちは、親しい人と会うときでも、
「なんか、今日は、あの人と合いたくないなあ」
と思うことがある。そんなときというのは、自分の心の中が掃除されていない、がらくたでいっぱいになっているからのように思う。散らかっている部屋を見られたくないように、自分の「心の汚れぐあい」を親しい人に見られたくない、そういう心理が作用しているのだろう。
 そういう「引け目」を抱えながら人と会うことが、どんなに自分を萎縮させ、自分を卑屈に見せることになるのか。
 自信のなさ、心のとまどい、無気力、コンプレックス、品性の欠乏....など、相手の目には、「見て欲しくないもの」のすべてが映し出されているのではないか?
 そういう恐れる心が、不安とストレスを増大させ、知らず知らずのうちに....(以下略)
 

4〜5ページより抜粋


自慢することではありませんが、わたしは部屋というか身の回りを片付けるのがとても苦手です。半径50cm以内の手が届く範囲に自分の普段使うものを置いておいて、動かずに生活するのが大好きなので、いつも周りには本やらPSPやらパソコンが置いてあってとてもゴチャゴチャしているのです。そして、そんなわたしの残骸をマコ*2が片付けてまわっているわけです。
このわたしの習性自体は大学に入った頃から身についたものなのですが、片付けるのが苦手というのは幼い頃からなかなか直らない悪い癖でして、もう25年くらいは片付けられない自分自身と向き合って生きているのです。
向き合っているというかとりあえず認識はしているよという程度で、何とかしようと思いながらも全然行動には移してないわけでしてそういう意味では全然向き合ってもいないのですが...。


そんなわけで片付けるのが得意になる方法とかそういう本や情報は結構気になるのです。
本書の冒頭を読んで、もしかして俺の片付け下手は心の掃除が...というちょっとした気の迷いから本書を手に取ることになったのです。


本書は前向きに生きたいと考えている人をターゲットにした本であり、その点についてはとてもよい言葉がたくさん並べられています。
ただ、朝は挨拶をちゃんとしなさいとか、減点法ではなく加点法で相手を評価したほうがよいといった感じで目新しさはほとんどありませんので、あくまで前向きになるためのチェックリストとして読むのがよいと思います。


これを読んで部屋の片づけが出来るようになった...わけは当然なくて、その点はまったくもって今までどおりなのですが、読み終えて前向きに生きたいなということを再認識できる一冊でした。



こういう前向きになれる本は読ませたい人が、たくさんいるなあ...。

*1:実際にそんなジャンルがあるのかどうかは知りませんが...

*2: