2009年も半年が過ぎましたので、上半期に鑑賞した分の映画をまとめておきます。
今年から毎月の鑑賞分を1ヶ月分ごとにまとめていたために例年に比べてとてもまとめやすかったです。例えば、3ヶ月以上前に観た作品って作品によってはなかなか思い出せなかったりするものもありますので、適当なスパンでこまめに記録しておくのは大事だなと思ったりしました。
さて。上半期に鑑賞した作品は78作品でした。目標が100作品だったのでだいぶ残念な結果になってしまいました。とは言え、おもしろかった作品の数というのは期待以上でしてその点はとても満足しています。
以下、面白かった作品の一覧です(日付は感想リンクになっています)。
1. 誰も守ってくれない
近隣の人同士のつながりがさほどつよくない大きな都市であっても、ひとたびなにか問題を起こせば世間という名の敵からひどく攻撃されます。そんな時に守ってくれる人など誰もいないのだという残酷さと、どん底まで落ちて初めて見えるものもあるのだなという部分がとてもリアリティが感じられました。
ただ、ネットの怖さというものの描き方というのがちょっと偏見じみていて何だかどうなのこれ?とか思たのですが、でもその部分を考慮しても十分にすばらしい作品でした。この作品の最初の10分は必見です。
2. マンマ・ミーア!
仕事がうまくいかなくてしょんぼりした時も、道端で転んでしまって泣きたくなった時もこの作品を見れば元気になれるスーパーサプリムービーです。どんなに落ち込んでいても見てるだけで笑顔になってしまうものすごいパワーを感じる作品です。この映画だけを毎日流す映画館を日本各地に作れば間違いなくこの国は元気になると思います。
もう今の日本を救えるのはこの作品しかないですね。
大きな画面と広い場所、そしていろんな人と共有して観て楽しみたい作品です。
3. ダイアリー・オブ・ザ・デッド
これほどゾンビはどうでもいいゾンビ映画というのは観たことがありません。
人類存亡の危機にあっても、人は自分の欲望/欲求を完全には抑えられないということがとても気持ち悪かったし、ゾンビなんかよりも人間の欲望、特に表現欲や承認欲求の方がよほど怖いと感じました。
ゾンビ映画としては大して観るところのない作品でしたが、視点がとてもユニークでおもしろい作品でした。
4. ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー
作品そのものはここに挙げるほど面白かったわけではありませんが、スト2ファンでありチュンリーファンとしてはどうしてもはずせない作品なので残しました。スト2の実写化という過去の黒歴史を上書きしてくれたというその偉業をここにたたえたいと思います。
You Win!!
5. チェンジリング
恒久的な絶望にさらされた人間はどのように生きるべきなのか?
絶望に慣れて生きることが幸せなのか、それとも一筋の光でもいいからとにかく希望を見つけてそれにすがって生きるのが幸せなのか。
後者の方が圧倒的に苦しいのだけれど、それでも暗闇の中でただ耐えながら生きるよりは前向きに生きていけるような気がします。
自分にとって大事なもののためには戦い続けて希望を掴む強さをもつべきなのだとこの作品に教えられた気がします。
7. 新宿インシデント
ぜんぜんいけてないジャッキーチェンがむしろものすごくかっこよく感じた作品。
自らの生きる場所を生まれ育った場所ではなく、まったく別の場所に求めなければいけない人たちの大変さと壮絶さには言葉を失ってしまいました。ジャッキーはアクションがなくてもかっこよかったです。
8. ラスト・ブラッド
28歳女性が、セーラー服に身を包んで髪をおさげにして暴れまわるというただその一点に惚れ込みました。
こういうバカらしくもたのしい勢いだけで盛り上がれる作品がもっと増えてくれたら嬉しいな。
9. おと・な・り
異性に惚れるきっかけというのは外見だったり、相手のしぐさだったり考え方だったりするわけですが、「好きになるきっかけのひとつの形態としてその人の生活音が好きというものがあるんじゃないの?」という意外な提案をしてくれたのがこの作品でした。
例えば、多くの日本人は異性の裸を見たり触ったりすることで興奮を覚えると思いますが、裸族はいつも異性の裸を見て生活しているために視覚的な情報ではほとんど興奮せず、嗅覚をとおしてはじめて興奮をおぼえると聞いたことがあります。このように日常をどう暮らしているかによって異性に対する欲求ポイントも違うことが分かります。
人と人のかかわり方が変わっていけば、もしかしたらいずれは相手の出す音をきっかけに好きになったり嫌いになったりすることもめずらしくなくなる....わけはないと思いますが、観ながらそんな不思議な世界について思いを馳せてしまいました。
後半の意外な展開もすごくよくて、意欲的なテーマを掲げつつも全体的にとてもうまくまとめられたすばらしい作品でした。
11. チョコレート・ファイター
戦う女の子を見るたびに、なぜこうも彼女たちは美しいのだろうと考えてしまいます。
この作品でも、主人公のゼンが自分よりも大きくて力もありそうな男たちを殴っては蹴飛ばしていく様があまりによくて終始見入ってしまいました。本気の打撃がぶつかり合う音や迫力は今まで観たことがないくらいリアルで、見ているだけで痛さが伝わってきて泣きたくなりました。
今まで観たことがないくらいすばらしいアクション映画でした。
12. レスラー
映像はすごく地味なのですがその派手ではないところがドキュメンタリーのようにも見えて、まるでランディという実存のレスラーを追いかけて撮られたような作品のようでした。今までの自分を省みて変わろうとしたランディ、自分の本当の居場所はリングの上しかないと気付いたときのランディ、自分の居場所に戻ったランディ。
自分の居場所って何なんだろうなあ。
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邦画は「おと・な・り」、洋画は「グラン・トリノ」、アジア映画は「チョコレート・ファイター」がベストでした。
トータルでのベストはチョコレート・ファイターかな。観ながら全身があわ立つような興奮を覚えたのはこの作品が初めてでしたし、これに並ぶ作品がこれから出てくるのかどうかというととてもそんなものは想像できないくらいぶっ飛んだ作品でした。こんな作品を超えられるものが出てくることなんてあるのかしら。
あとはグラン・トリノ、チェンジリングのイーストウッド作品も圧巻でした。
感動したとかそういう簡単な感情ではないのですが、両作品で共通して表現されていた「一片の救いも見えない絶望の中にわずかに見えた希望の光」ともいうべき状況の表現がものすごくグッときました。イーストウッド作品はほとんど観たことがないのですが、過去の作品もぜひ観てみるべきだと感じました。
そして邦画についてはおと・な・りと誰も守ってくれないが頭抜けてよかったです。
さて。鑑賞した作品についてのまとめはこれくらいにしてひとつ嬉しいことがあったのでそれについても書き記しておきます。
例年よく行く映画館というのはちょいちょい変わりますが、今年前半はずいぶんとTOHOシネマズにかよいました。そのためTOHOシネマズのマイルが6000マイルを超え、一ヶ月パスポートを手に出来るだけのマイルがたまりました。
一ヶ月パスポートというのはTOHOシネマズで一ヶ月間映画がタダで観られるというパスポートです。
Q. 1ヶ月フリーパスポート(6,000マイル、六本木のみ9,000マイル)は、どのTOHOシネマズでも利用できますか?
A. 六本木を除くTOHOシネマズ各劇場でご利用いただけます。六本木でご利用いただける1ヶ月フリーパスポート(9,000マイル)は、六本木でのみの発行となります。
https://www.tohotheater.jp/faq/q_a02.html#q09-1
普段はレイトショーかメンズデーをメインに観に行っていますが、これがあれば値段を気にせずどんな曜日、時間でも観に行くことが可能です。何というすばらしい特典。
Q. 1ヶ月フリーパスポート(6,000マイル、六本木のみ9,000マイル)の有効期間はどのように設定されますか?
A. 有効期間はマイル交換チケットの発券当日から1ヶ月間になります。
https://www.tohotheater.jp/faq/q_a02.html#q09-1
マイル交換
(特典交換日)チケット発券日
有効期限例-1 12月1日 12月31日まで 例-2 2月15日 3月14日まで 例-3 1月30日 or 31日 2月28日まで
丸々一ヶ月ということですからなるべく31日間ある月を活用したいところですし、その点で言えば7月8月なんかはものすごくいい感じなのですが、これから数ヶ月は仕事がちょっと忙しくなりそうなのと夏休み期間中は夏休み映画がロングランしますのでシネコンはあまり新しい映画を公開しないためにこの時期にパスポートを取ることはあまり賢くない気がします。
映画の公開が増える10月から11月くらいで観たい映画の公開が決まり始めたら使う時期を決めようと思います。
映画をいくら観てもタダだなんて、その日を思うと今から興奮してきます。