- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: 文庫
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午前1時半。どうしても眠れなかったのでつい手に取ってしまったのが運のつきでした。読み進めるのがきびしいと感じられるほど凄惨な描写があるにもかかわらず、それでもページをめくるのを止められず、気付けば3時過ぎに読み終わるまで一気に読んでしまいました。
半年前に翌日大事なプレゼンがあるにもかかわらず、白夜行を読むのが止められずにひどい目にあったことを思い出してしまいました。東野圭吾さんの本には途中で読むのを止められなくなる力があるんですよね...。
いや、私の意思が弱いんだというのはたしかにそのとおりなのですが、それを差し引いて考えても東野さんの著書の持つ魅力は他の追随を許さないほど強烈です。
子どもの勉強合宿という場で、妻に愛人を殺されてしまい、その死体を隠蔽することになった一人の男性の心情/思慮の変化がとても面白い作品なのですが、この作品全体の構成がすごく緻密に絡まっていて、それぞれ散らばっている点がつながっていくさまにこの上ないほどの魅力を感じました。死体を破棄/遺棄するシーンの描写の生々しさと、一つの信念を共有している集団のもつ怖さはとても伝わってきました。
とにもかくにも、これからは大事な会議とかある日の前には東野さんの本は読まない事にします。