プレステージ


今日は場内が異様に寒かった...。半袖なんて着ていくんじゃ無かったよ。

ガス灯が電灯に変わり、空想が現実となり、奇術が科学へと姿を変える19世紀末のロンドン。華麗で洗練されたパフォーマンスを得意とする「グレート・ダントン」ことロバート・アンジャーと、無骨だが天才的な想像力を持つ、トリックメイカー「THE プロフェッサー」ことアルフレッド・ボーデンは互いに尊敬しあい、その情熱のすべてを注いでイリュージョンの腕を競い合っていた。しかしある日、アンジャーの妻が、脱出マジックの失敗で帰らぬ人に。トリック中にほどけるはずだった縄を結んだのはボーデンだった。
アンジャーは妻を死に導いたボーデンに復讐を誓い、ボーデンもまた、執拗に自分を追い詰めるアンジャーに憎しみを募らせていく。
やがてボーデンは、舞台でのアンジャーの壮絶な死を目の当たりにすることに。翌日アンジャー殺しの犯人として逮捕されたのはボーデンだった。
冤罪を主張するが聞き入れられない彼は、そこに恐るべきトリックを感じとる。これは、アンジャーが仕掛けた人生最大のイリュージョンなのではないか―。

http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=4286


TOHOシネマズ宇都宮にて。
始まった時から感じる言いようのない違和感。ストーリーがよく飲み込めない上に何かがおかしいというのは分かるのですがそれがモヤモヤ心の中でくすぶり続けるのです。それがはっきりと目に見えてきたのがサラの発言でした。彼女はボーデンが「愛している」という度に「今日はウソ」とか「今日は本物」という言葉を口にしていたのですがそれがあまりに唐突で全く意味が分かりませんでした。モヤモヤ...。
ところが。ところがですよ。実はこれら全てが前振りというか伏線であって最後には全ての謎が解けるのですが、これがもう予想GUY(本日二度目)。みんな分かってたの?と思い、ブログをいくつか見たのですが結構最初から分かってたよなんて書いていて驚いてしまいました。みんな鋭いね〜。伏線を伏線と気付かずに悶々としている時点で、鈍過ぎてお話になってないのですが、その分ラストシーンでは人一倍すっきりする事が出来たのでこれはこれで良しとしたいです(笑)


それにしても、散々作中で語られていた Pledge --> Turn --> Prestige という流れがマジックの基礎なんだという話がこの作品全体をとおしての表現にも当てはまるんですね。見終わってみて初めて気付く伏線の絶妙な配置には感心してしまいます。私にとっては、見ている最中よりも見終わってからの方が楽しめる作品です。
何度も何度も見たいという作品では無いですが、このストーリー展開の見せ方は素晴らしいとしか評しようがありません。ぜひ一度は騙されてみてください。こんなに気持ちよく騙してくれる作品は滅多にお目にかかれないですから。


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