ゆれる

ゆれる [DVD]

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写真家の猛は、母の一周忌で帰郷した。父と折り合いの悪い彼だが、温和な兄・稔とは良好な関係を保っている。翌日、猛は稔、そして幼馴染の智恵子と渓谷へと向かった。智恵子が見せる「一緒に東京へ行きたい」という態度をはぐらかして、一人で自然へカメラを向ける猛。そんな彼がふと吊橋を見上げた時、橋の上にもめている様子の稔と智恵子がいた。そして次の瞬間、そこには谷底へ落ちた智恵子に混乱する稔の姿だけがあった…。

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評判がとても良かったので見てみたいと思いながら今まで見れませんでした。で、見終わった感想としてはすごいよかったです。
全体をとおしての良さは以降で書くとして、一つのシーンに絞るとすれば終わり方がすごいいい...。先日ストロベリーショートケイクスの終わりがよかったと言ったばかりでなんですが、こっちも負けず劣らずいいのです。何であそこで稔が笑ったのか。本当に気になるし、考えさせられます。


不器用な兄・稔(香川照之)と自由奔放な性格の弟・猛(オダギリジョー)。
程度の差はありますが、男二人兄弟ってなぜかこんな感じになりがちです。かくいう私も二人兄弟なのですがたしかに大体あんな感じです。私は兄なので稔の気持ちや立場ってすごい理解出来るし、猛に対して劣等感を感じる部分も分かります。自分がなかなか踏み込めずにいた領域に何の躊躇もなく踏み込んでいく稔へ畏敬の念に近い感情を感じながら接していたように思います。少しずつ積み上げてきた日常をたった一日で崩されてしまうのってきついよな。。。


兄弟だからこそ寛容になれる事ってあると思うし、何より家族だからこそのつながりってあると思います。逆に兄弟だからこそ譲れない部分っていうのも確実に存在するし、骨肉の争いという言葉が表しているとおり、血で血を洗うような恐ろしい争いに発展する事も少なくありません。そういう部分があるという事はしっかりと認めつつ、家族の持つ本当の暖かさや良さもある事をこの作品から伝えられたと思います。


猛は本当に自己保身のために稔を助けようとしたのか。それとも稔を思い、助けようとしたのか。
一度見ただけでは何とも判断がつかないのですが、私は稔を思い助けようとしたのだと思うし、そう思いたいです。


それにしてもオダギリジョーかっこいいなぁ。無精ひげやモシャモシャの髪があんなに似合うのはうらやましいです。私が風貌を真似たら完全に浮浪者になりそうですが、彼がやると様になっちゃいます。4月になったらちょっとあんなモジャモジャヘアーにしてみようっかな。



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