搾取される若者たち バイク便ライダーは見た!

好きなものを仕事にする。魅力的に聞こえるこの言葉に隠された危険について書かれた本です。


話の流れとしては

(1) 好きなものを仕事にする
      ↓
(2) 仕事と趣味を混同し、ワーカホリックになる
      ↓
(3) その仕事を続けられない体になってしまい、仕事を辞めざるを得なくなる
 もしくは続けられたとしても、報われない(出世や待遇が良くならない)場
 合が増えてきたので、年を取っても今までどおり下っ端仕事から抜けられ
 ない環境になりつつある

 → 結局苦労するだけ損

という感じです。つまり、過酷な労働環境にも関わらず自らの趣味と重なる部分もあるために自ずとワーカホリックになってしまう状態が危険であるという警鐘を鳴らしています。


私も結構これに当てはまります。
元々プログラムが好きだったためこの業界を選びました。
仕様を書いてプログラムを作って、出来たらテストして...ということが普通に好きなので、納期まで短くても遅くまで一人で作業してしまったりします。途中で電話に捕まって、やらないといけないことが終わらなかったりして遅くまで残らないといけない...というケースもあります。本当は電話なんて大嫌いなのですが、やらないといけない(と自分で思い込んでる)仕事をやるためにも嫌々ながらこなしている状況です。
でも結局そのせいで家族との時間が減ったりしているのは、やはり何か違うような気がしてなりません。仕事はあくまで仕事。むやみに自身の未来などを重ねたり託したりしてはいけないですね。。。


好きな事だというだけで仕事を選んではいけない。
それは分かるのですが、自分に出来ることを考えるとそれほど選択出来る職業って限られてるんですよね...。出来ることから選ぶからいけないんですよね、きっと。


バイク便の実態という実体験を元に書かれているので、例も具体的で分かりやすく、かつ薄いので読みやすかったです。