ネットに何かを書き続けるということ

このブログを始めたのが2005年11月なのであと少しで丸10年が経ち、11年目に突入します。

ブログを始めた当初はそもそも何を書いていいのかさえわからなくて、でもインターネットの海に確固とした自分の居場所が欲しくてずっと書き続けてきました。ただブログを書くだけで、それこそ中身はチラシの裏レベルのことを書くだけで自分の居場所が確保できるなんてのはもしかしたら単なる思い込みだったのかもしれませんが、でも自分にとってはブログはインターネットにおける自分の基地であってそして帰る場所でした。

変な言い方になってしまうのですが、ブログがあるから安心してインターネットの海をさまようことができていたと思っているし、ブログを書いていなかったらこんなにインターネットのことが好きにはならなかったんじゃないかとも思っています。

こうやって毎日少しずつの時間を作って書くことが、どれだけ自分にとって楽しくて幸せな時間だったのかというのはなかなか説明が難しいのですが、自分が考えていることを文章に書いて誰かに読んでもらって反応をもらうことはとても大きな喜びでした。映画の感想を書き始めてからはとくにそう感じることが多かったですし、映画好きな人たちとブログを介して出会えたことは人生の中でも指折りの収穫だったと思っています。


ただ、これだけ長い期間書き続けているといいことばかりではなく面倒なことも出てきます。
書いたことにケチをつけられて絡まれるなんてのは時間の無駄遣いの最たるものでして本当に面倒ですし、読んでいる人が増えてくれば増えるほど読まれたくない人に読まれるなんてことも増えていきます。

自分の中に「書いていて楽しい」という気持ちがあることはわかっていたのですが、その気持ちをふいにするくらい「書いたものを読まれたくない」という気持ちが生まれていることに気付いたのは去年の秋くらいだったと思います。それまでは観た映画の感想は全部書くようにしていたのですが、そのころから観た作品全部の感想は書けなくなりました。好きな作品ほど感想が書けなくなりました。

インターステラー」も「ゴーン・ガール」も「マッド・マックス」も感想を書いてません。書けなかったんです。


それでもなんとか気持ちに折り合いを付けていままでどおりに続けようと思っていたのですがまあちょっと難しそうだなと昨日寝る前に思い至りました。たとえわずかな人数であっても読まれたくないものは読まれたくないし、そういう気持ちがある以上は書けないのはしょうがないかなと。


ずっと続けるのってなかなか難しいなとあらためて思っているところです。