何でも楽しいという友人

「一番楽しくないのは、楽しくないって思って、ダラダラやることだよ。それは全然面白くなんない。つまんないとか嫌なことは、つまんないとか嫌だって思って嫌そうにやると嫌なままだけど、開き直って、おっしゃ、やってやるって、目標立ててやると、結構面白いよ」

何でも楽しいという友人

実感として前向きに行動する人間の周りには自然と人が集まるような気がしていましたが、きっとこういう事なんだろうなと思います。ひまわりが太陽の方を向いて咲くように、虫が外套の下に集まるように、自然とひきつけられてしまうんですよね。


こういう人間でありたいと願うのですが、無理に興味を持とうとしても続かないですし、頑張ろうとすればするほど違和感を感じるのです。
そもそも、こういう行動や行動を自然と出来るからこそすごいのであって、後天的な努力だけではたどり着けない境地のような気がします。一流のスポーツ選手に誰でもなれるわけではないように、一流のライフハッカーにだって誰でもなれるわけではないのかな。

深夜特急1 香港・マカオ

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)


10代から20代の好奇心が旺盛な時期には全く海外に興味がなかったのですが、ここ最近、急に海外放浪生活に興味が出てきました。例えば、学生時代に第二外国語として習ったドイツ語で会話してみたい!!とか、ロシアで行き倒れになりそうになるがそこを地元の人に助けられてピロシキボルシチをご馳走になって仲良くなったりとかそういうのにすごく憧れるようになりました。とりあえずユーラシア大陸を旅してみたくなってきたのです。


ところがどっこい(古)
美しい妻と結婚してかわいい子どもがいるのに、それを放置して海外へ行けるほど鬼畜ではありません。むしろそこまでの強い想いではないという事なのでしょうが、とりあえずせっかく湧き上がってきた海外放浪の夢は2秒と待たず断たれました。


前置きが長くなりましたが、本書はそんな私のような願いを持つ人にはぴったりの作品。
異国の地を訪れ、その土地に滞在して見聞きした内容をとにかく克明に記録しています。それは例えば香港で見た廟街(ビョウガイ)のような日本では見られないような露天街を見た時の感動や、マカオでカジノにはまって所持金を失いそうになった時の興奮。またはひどくぼろい宿に泊まっている時のふさぎこんでしまうような気分の落ち込み。とにかくその異国で味わう気持ちの抑揚がすべてこの本の中に詰まっています。読んでいるだけで、そこにいるかのような気分を味わえるのです。


5巻まで出ているようなので、今度見つけたら買って続きを読んでみます。


旅したいなあ。