時は2019年。人間の血を取り込まなければ理性を失い凶暴化するヴァンパイアは、人間を狩り世界を支配していた。人類が絶滅の危機に瀕する中、血液研究者のエドワード・ダルトン(イーサン・ホーク)は人間を救うべく代用血液を開発するが…。
『デイブレイカー』作品情報 | cinemacafe.net
MOVIX宇都宮にて。
吸血鬼が支配する世界で人間が生き抜こうとする物語なのですが、設定や展開がいろいろと含んだ表現となっていてなかなか面白かったです。命をつなげることの意味について考えさせられながら鑑賞しました。
幼い頃。
お店で売ってる肉というのは、「家畜として飼っている動物の肉」だということを知った時にとても衝撃を受けました。自分が生き物の死体を食べていたということがなぜだかとても嫌で、しばらく肉類がまったく食べられなくなったことがあります。
小さい頃とは言え、意外にナイーブだったみたいです。
もともとベジタリアンになるほどの信念は持ち合わせていませんので、今となってはそのことに対して何かしら思うことはなかったのですが、今回この映画を観て「自分の命をつなぐために他の生命を管理することを嫌悪する」という感情が少しわきあがってきたのを感じたのです。
作中でヴァンパイアが人間に対してやっていたことは、いま現在、人間が家畜に対してやっていたこととまったく同じなんですよね。両者の行為は何一つ変わらないのです。
そして、わたしは人間が餌となっている世界を初めて目の当たりにした時に「こんな世界はとても厳しくて生きていけない...」という、これまたいまさらな感想を改めて抱いてしまったのです。すっかり克服してたと思い込んでいましたが、おれ、いまだにナイーブなんじゃん...。
生きていくことはそういうことだと割り切っていたつもりでしたが、案外そうでもなかったみたいです。
生きていくためには自分以外の何かからその命と奪わなければならないという当たり前のことを、つよく意識させられる作品でした。
人間がヴァンパイアに殺されるシーンを観て、ずいぶん前に観た「いのちの食べかた」という映画の屠殺シーンを思い浮かべていました。
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