秋田県教育委員会が、教員免許がなくても「博士号」の資格を持つ人を小・中・高校の教員として採用しようと「若干名」を公募したところ、全国や海外から57人の応募があった。県教委は「これだけの人が秋田まで来ようとしてくれるとは」とびっくり。背景には博士号取得者の就職難もあるようだ。
http://www.asahi.com/life/update/0221/TKY200802200437.html
完全に横槍ですが採用を"若干名"とするのは止めて欲しいです。こういう記事を見るたびに、ちゃんと採用予定人数を決めればいいのに...と憤慨してばかりです。
それはさておき。
大学職員とか研究施設の職員の応募があるとこれくらいの競争率は普通だというのは聞いたことがあります。1人採用の応募に20〜30人とか、そんなもんだと思っていたので今更こんな記事になるとは意外でした。
それとも「秋田に...」という部分に驚いているのでしょうか。
当然ですが秋田だって日本なんだし、就きたいいい職があればそこに行ってもいいと思う人が居る事は全然不思議でもなんでもありません。仮にそういう意図の記事だとすればちょっと秋田卑屈になり過ぎだよなあ。
さて、これもさておき。
この記事にある博士号取得者の就職難については、以前読んだ「高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院」という本が非常に参考になりました。

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1. 大学院への門戸を積極的に開いたけれど、研究職が増えなかった
2007-11-20 - 子持ちししゃもといっしょ
2. そもそも積極的に大学院への誘致をしたくせに就職などの面倒をみなかった
3. 既得権者が強過ぎて、若い人に与えられるチャンスが少な過ぎる
こんなにたくさんのいい頭脳が揃っているわけですから、今回の秋田のようにもっと機会を準備してみてはどうでしょうか。