さわやかな風が吹き抜け、生徒たちの声でにぎやかな教室、廊下、グラウンド。あるハイスクールの見慣れた朝の光景に、今日もいつもと変わらない平凡な1日を過ごすかに見えた6人の高校生たち。しかし、時間の経過とともに彼ら一人ひとりが悩みや問題を抱え、誰にも言えないまま押し潰されそうになっている現実が次第に明らかになっていく。そして、やがて午後2時37分ちょうどに起こる悲劇。はたして自ら命を絶とうとしたのは誰なのか、そしてその理由は何だったのか…。
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=7630
渋谷シネアミューズCQNにて。
校内の締め切られた部屋で、ある生徒が自殺しているのが見つかるのですが、その自殺した人が誰なのか分からない状態で物語は進んでいきます。出てくる人の誰もが大きな悩みを持っており、誰もが死に至りそうなので、この中の一体誰が死ぬんだろう...と気になって結局最後まで目が離せない状態を引っ張り続けられました。
結局誰が死を選んだとしてもおかしくないくらい追い詰められていたし、もしかしたらこの後に死を選ぶのかもしれない。そう感じるくらい、誰もが集団の中で生きていくことに疲弊している様子がとにかくリアルに感じられました。
学校という誰もが通った事のある場所が舞台であることで、作品と現実をうまくシンクロさせている気がします。だからこそ、この作品の持つ雰囲気は美しいけども耐え難いのです。
あまりのリアルさに耐え難くなり、エンドロールもまともに見ずに帰ってきてしまいました。鉛を飲み込まされたような重く沈んだ気持ちになりました。好きにはなれませんでしたが、すごい作品です。
公式サイトはこちら