栃木県那須町で開催された第6回那須高原ハーフに参加してきました

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栃木県那須町で開催された第6回那須高原ハーフに参加してきました。


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那須高原ハーフ&ファミリーマラソン2018【公式】



今回は鉄人番付2戦目となるハーフを走ってきました。大会には初参加です。

結果


以下、手元の時計で測ったタイムです。


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タイム種別 タイム
グロスタイム 1時間44分09秒
ネットタイム 1時間44分08秒
平均ストライド(cm) 平均ピッチ(歩/秒)
1.03[m] 196[歩/秒]


合計:21.1km/01:44:09(4分56秒/km)


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種目別順位は53位、総合順位は119位でした。


結果の分析


(コース図)

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(高低差図)

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予定どおり9:00スタート。スタートロスは7秒でした。


参加人数は400名程度と多くないものの、走路がやや狭いためにスタートしても渋滞してしまいすぐにはペースが上がりませんでしたが、下り坂ということもあって徐々に人が流れ出しました。100mも走ると自分の走りたいペースで走れるようになりました。


スタート前のジョグの時点、いやそもそも今朝起きた時には気付いていたのですが大田原のダメージはやっぱり抜けきってなくて歩いていてもすぐに心拍数が高くなるのを感じました。筋肉痛はほぼないのですが、すぐに息が上がってしまうため今日はあまりペースは上げられないだろうなと思っていました。だからスタートから7kmくらいまでは下り基調*1というのはとてもありがたくて、下りに身を任せてしばらく走りました。


さて。話は少し戻りますがこの大会は2日前に開催された大田原マラソンと「鉄人番付」というコラボ企画を行っていました。


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鉄人番付については既に何度か書いたのですが、11/23の大田原マラソンと11/25の那須高原ハーフの両方にエントリーしている人たちが2大会のタイムの合計で競い合うというなかなか暴力的なイベントです。フルマラソンを走ったあとは爪が死んだり筋肉痛がひどかったりしてしばらく走れないわたしのような虚弱体質の人間には信じがたい内容なのですが、なぜかわたしもエントリーしてしまいました。


鉄人番付のエントリーが始まった6月の時点では4月にけがをしたアキレス腱はまったく治っておらず、日々走れないことに悶々としていたわたしはちょっと頭がおかしくなっていたんだと思います。個別にエントリーするよりも参加費がちょっと安くなるというところにも惹かれたこともあって、即エントリーしてしまいました。


そんなわけで勢いだけで申し込んでは見たものの、そもそもフルとハーフを中一日で連戦しようなんていう人が果たしてどれだけいるのか?という疑問はありました。自分で申し込んでおいてなんですが、フルマラソンを走った直後の疲労というのは冗談抜きで過酷でして一日休んだだけですぐにハーフマラソンを走れるようなものでもありません。申し込む人がいたとしても10人とか20人とかそんなもんかなと思っていたのですが、エントリーが終わってみると85人もの人が鉄人番付に申し込んでいました。


マジか...。しかもそのうち64人は大田原をちゃんと完走してこの日のハーフへとのぞんでいました。


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というわけで、この大会はハーフ参加者がトータルで400人くらいととても小さな大会なのですが、その中の64人もの人が鉄人番付挑戦者という状態でした。鉄人番付に挑戦する人なんてもっとレアな存在だと思っていたのに6人に1人が鉄人番付対象者って...。たしかにスタート前からあちこちでこんなゼッケンを付けた人を見かけたのでありがたみはゼロでした(笑)


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今日はせっかくのいい機会なので鉄人番付に出ようなんていう変なおもしろい人とちょっと話してみたいなと思っていました。スタートから500mくらい走ったところでゼッケンをつけた人の中から走りながら話しかけても怒られなそうな人を選んで「大田原の疲れってとれました?」なんて感じで軽く話しかけてみました。


話しかけた人たちはみんないい人ばかりで走りながら応じてくれたのですが、とりあえず話しかけた人たちが共通して言っていたのは「疲れが抜けてなくてしんどい」「ちょっと後悔してる」という内容でした。鉄人番付に申し込むくらいだからやる気満々かと思いきや、わたしと同じように申し込んだことを後悔している人が少なからずいると知って少しうれしくなりました(笑)


ひととおり話を聞けて満足したのですが、1kmを過ぎても下りが終わらないことに少しずつ不安が増してきました。


「下ったら下った分だけ上る」


これはスタート・ゴールが同じ場所にある大会では当たり前のことなのですが、そう考えるといま下って楽をしているツケはこの21.0975kmのどこかで払わないといけないことになります。そう考えるとブルーな気分になってしまったのですが走るのをやめるわけにも行かず、そんな鬱々とした気持ちを抱えながら下りを駆け下り続けます。


下りが続いたことで呼吸が苦しくならずに一定ペースで走れていたので気分的には悪くなかったのですが、わたしが最初に違和感に気付いたのは6km地点のちょっと手前でした。最初は何となく右足だけ接地したときに体に響くような気がするなと思っていたのですが、少しするとそれが痛みであることに気が付きました。すごく痛いわけではないのですが、ものすごく小さな針を踏んでいるようなそんな痛みが足底に出始めたのです。


足底筋膜炎は走り始めた当初から定期的にわずらう怪我なのでおなじみといえばおなじみなんですが、直近では2年半ちょっと前の2016年2月に千葉県の旭市でハーフを走ったときに中間地点を前に発症させてしまいました。今回とは違ってあのときは痛くて走るのがつらく感じるほどでしたが、結局そのまま最後まで走り続けてしまい、しばらくはまともに歩けなくなってしまいました。基本的に足底筋膜炎はオーバーワークなときに発症することが多く、フルとハーフを連戦している今回のような状況であれば発症してもおかしくありません。


まだ下りの途中でしたが少しペースを落として足底の様子を確認。
痛みは感じるものの、走れないかというとぜんぜんそんなことはない程度の痛みでした。ただ、経験上痛くないからと言ってこのまま走り続けたら突然痛くて走れなくなるかもなあという不安はあったのでここで走り続けるのか止めるのかという決断を迫られることになりました。


ゴールまで走るのかそれともここで止めるのか。


残りまだ15kmもあるうえに途中で大きな山越えがあることはすごく不安でしたし、何よりもせっかくアキレス腱が治って走れるようになったのに足底筋膜炎のせいでまた走れなくなるのは嫌だなと強く思いました。ただ、そう思う一方でこの大会を無事完走して鉄人番付にのりたいという気持ちもすごく大きくてその狭間でかなり悩みました。悩み過ぎて悩んだまま1kmくらい走ってしまったのですが(笑)、今回は走れなくなるまで走って鉄人番付にのるために頑張ることを決めました。

この決断は正直かなり難しかったです。痛みが出た時点では走るのを止めようと思っていたのですが、下りだったこともあってそのままのペースで無理なく走り続けられたことでもうちょっと走ってみようと思いました。もし痛みが出たのが中盤の坂の途中だったらあっさりと走るのを止めていたかも知れないなと思っています。


そして、もし怪我をしてしまったとしても今回のこの決断を絶対に後悔はしないようにしようと覚悟を決めてゴールを目指すことにしました。


とりあえず少しでも足底への負担を軽減したかったので足底の接地時間が少しでも長くなるようにかかとに近いほうから着地するように心がけました。気を抜くとつま先だけで接地・離陸してしまうのでとにかく意識的にかかとと土踏まずの真ん中あたりで着地してつま先から離陸するように意識的に足を置きながら走り続けます。普段とは違う接地の仕方をしたのでふくらはぎはすごく疲れましたが、足底の痛みは徐々に気にならなくなりました*2


7kmを過ぎて下りが落ち着くと距離調整のためなのか小学校の正門から100mほど入って戻ってくるだけの小さな折り返しがあり、そこを過ぎると今度は三叉路に差し掛かり大きく左側に切り返すような曲がり角を曲がっていままで来た方向とは240度ほど違う方向に向かいました。
曲がって少し走ると8km地点。このあたりから少しずつ上り基調になってきたのですが、斜度がそこまできつくなかったしそもそもペースはかなり緩めに走っていたのでまったくきつく感じることはありませんでした。ぽつぽつとですが沿道で応援してくれている方がいたのでその方たちにお礼を言いながら走っていたらテンションも上がってきてかなり気持ちよく走り続けることができました。10kmあたりまではそんな感じで楽に走ることができていたのですが、そこから徐々に上りも厳しさを増し始めます。それでもペースがペースなので余裕をもって走れていたのですが、12kmからコースの様相は一気に変わりました。


12kmの直前で立哨員をしてくれていた人が「ここから上りだよ!がんばって!」と言っているのを聞いて嫌な予感はしたのですが、そこから100mも走らないうちに坂は急にきつくなり、坂ダッシュの練習ができそうな斜度の坂になりました。これは100mでもきつい坂だ...。
これだけ急な上りとなるとどうしても接地はかかとではなくつま先にならざるを得ないため足底筋膜炎への影響が心配ですし、さらに上りはどうしてもアキレス腱への負担が大きくなるので怪我から回復して間もないひ弱な脚ではどこまでもつのか不安しかありません。それでも距離が長くなければ勢いでなんとかやり過ごすのですが、この坂は1km以上続く長さでしてかなり手ごわかったです。この1kmのタイムは5'59/kmとハーフマラソンではなかなかお目にかからないペースでした。


何とか坂を上り切ったのですが、さすがに足も疲れ果てて呼吸も苦しくなったので上りを終えて下りに差し掛かったところで一度立ち止まって休憩しました。せっかく休むのであれば写真を撮ろうかなと思い立って何枚か写真を撮りました。


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今回は途中でリタイアすることも考えて携帯をもって走っていたのですが、それが初めて役に立ちました。


写真を撮り終えたら30秒ほど休んでふたたび走り出したのですがそこからはひたすら下り。とは言え、前半あれだけ下ったんだからまたどこかで上りに転じるんじゃないかとペースは控えめにしていたのですが、18kmあたりまで走ったところで「あ、これほんとうにずっと下りなんだ」と気付きます。4kmくらいむだに様子見をしてしまいました...。

スタート・ゴールはほぼ同じ場所にあってラスト300mは上りだというのは知っていたので、そのくらいを走る体力を残しつつあとは少しペースをあげてタイムを少しでも縮めるようがんばってみることにしました。
足底に強い痛みはないものの、違和感はずっと残っていたので一気にペースを上げるのはちょっと怖くてできませんでした。徐々にペースを上げてみて前の人を一人ずつ抜いていくのですが、下りなので周囲の人たちもペースが上がってきたのでさほど大勢を抜くこともありませんでした。1kmあたり10人くらい?


さて。残り2kmとなったあたりから5mほど後ろを走っている人がいることに気付いたのですが、鼻息が荒いというか独り言がめちゃくちゃ多くてかなり積極的に抜こうとがんばっているのが伝わってきました。別にその人と何か問題があったわけじゃないんですが、なんか「くそっ」とか「なんでだよ」とか独り言がめちゃくちゃ気持ち悪かったのでとりあえずこの人には抜かれないように走ることにしました。こんな気持ち悪い人に負けたくありません。


とりあえず下りを利用してさらにペースを上げてみたのですが、後ろの人の鼻息やら独り言はなかなか振り切れません。今日はタイムはどうでもいいと思っていたから適当なペースで走り終えるつもりだったのに...と思いながらとにかくペースを上げていきます。残り1kmを過ぎると下りもほぼ終わるのですが、ここまできたらこのままペースを上げてしまおうということでそのままペースを上げ続けます。そしてそれにぴったりとついてくる後ろの人...。


残り500mほどで入り口が見え、U字ターンをして園内に駆け込みます。
折り返したときにちらりと後ろに目をやると10mほど後ろで「くそっ」と言い続ける人が目に入ってきてそのあまりの執着に思わず笑ってしまいました。とは言え、ここからゴールまでは上りなのでもう追いつかれる気もしません。足の痛みももう何も感じなかったし、ここまできたらもう一気にゴールまで行ってしまおうということでさらにペースを上げてゴールまで行くことにしました。


一気にペースを上げたせいか後ろの人の空気はもう感じなくなったのですっきりした気分でゴールへと駆け込みました。

まとめ

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# スタート5分前に突如ローカルアイドルのステージが始まって一同動揺の図


この大会の存在自体はかなり前から知っていましたが、大田原マラソンの直後ということもあって参加することはないだろうなと思っていました。あとは県内とは言え那須は遠くてちょっと気乗りがしなかったというのもあります。そんなちょっと遠い存在だった大会ですが、鉄人番付という企画のおかげで走ってみる機会に恵まれまして走ることができました。

コースはかなり厳しかったのでフルマラソンの直後じゃなくてもタイムはあまり出なそうな気もしますが、でも下りの区間も結構あるので中盤をがんばれる人ならわりといいタイムが狙えるのかも知れないなと感じました。今年は一部区間が工事のためコースが変わっていたために全日本ハーフマラソンランキングの対象大会からははずれたそうですが、来年はまた対象大会になるようなのでもし鉄人番付に参加してまた走ることがあればもうちょっといい記録を狙いたいなと思います。


大会自体の印象ですが、控えめに言ってもすごくいい大会でした。
車でも車以外でも会場へのアクセスはちょっと厳しいですが、行ってしまえばりんどう湖レイクビューという施設で一日遊べます。今回は妻と二人で行ったので遊んで帰ったりはしませんでしたが、子どもがいたら間違いなく一日コースです。人数も多すぎないので会場の雰囲気もすごく緩くて心地よいしほんとうにその場にいるだけで楽しい大会です。


来年も出たいなと思いつつ、出るということは鉄人番付か...と思うとちょっと心が揺らいでしまいます(笑)


(過去に参加したハーフマラソンの結果)

大会名 日付 タイム 前回差
第10回柏崎マラソン 2012/10/28 1時間51分09秒 -
第7回下野天平ラソン 2013/01/14 1時間42分26秒 -8分43秒
第24回旭市飯岡しおさいラソン 2013/02/03 1時間39分59秒 -2分27秒
第22回上里町乾武マラソン 2013/03/24 1時間39分52秒 -7秒
第33回鹿沼さつきマラソン 2013/05/12 1時間44分40秒 +4分48秒
第12回さくらんぼマラソン 2013/06/09 1時間43分03秒 -1分37秒
第44回東和ロードレース 2013/07/07 1時間48分18秒 +5分15秒
第27回日本海メロンマラソン 2013/08/04 1時間35分41秒 -12分37秒
第1回山形まるごとマラソン 2013/10/06 1時間38分46秒 +3分5秒
第11回柏崎マラソン 2013/10/27 1時間32分24秒 -6分22秒
第36回足利尊氏公マラソン 2013/11/03 1時間34分42秒 +2分18秒
第27回宇都宮マラソン 2013/11/17 1時間36分39秒 +1分57秒
第8回下野天平ラソン 2014/01/13 1時間32分55秒 -3分44秒
第23回上里町乾武マラソン 2014/03/31 1時間31分57秒 -58秒
第26回春日部大凧マラソン 2014/05/04 1時間44分03秒 +12分6秒
第45回東和ロードレース 2014/07/06 2時間10分17秒 +26分14秒
第2回山形まるごとマラソン 2014/10/05 1時間34分10秒 -37分7秒
第12回柏崎マラソン 2014/10/26 1時間38分36秒 +4分26秒
第28回宇都宮マラソン 2014/11/16 1時間38分31秒 -5秒
第9回下野天平ラソン 2015/01/12 1時間36分45秒 -1分46秒
第35回鹿沼さつきマラソン 2015/05/10 1時間45分21秒 +8分36秒
第46回東和ロードレース 2015/07/05 1時間41分59秒 -3分22秒
第8回嬬恋高原キャベツマラソン 2015/07/12 2時間01分44秒 +19分45秒
第29回日本海メロンマラソン 2015/08/02 1時間47分41秒 -15分03秒
第3回山形まるごとマラソン 2015/10/04 1時間32分02秒 -15分39秒
第10回那須塩原ハーフマラソン 2015/11/03 1時間33分50秒 +1分48秒
第10回下野天平ラソン 2016/01/11 1時間30分23秒 -3分27秒
第27回旭市飯岡しおさいラソン 2016/02/07 1時間27分54秒 -2分29秒
第25回上里乾武マラソン 2016/03/27 1時間36分11秒 +8分17秒
第31回焼津みなとマラソン 2016/04/10 1時間39分10秒 +2分59秒
第47回東和ロードレース 2016/07/03 1時間42分05秒 +2分55秒
品川マラソンフェスタ2016 2016/07/16 1時間37分13秒 -4分52秒
第4回山形まるごとマラソン 2016/10/02 2時間15分35秒 +38分22秒
第11回那須塩原ハーフマラソン 2016/11/03 1時間34分54秒 -40分41秒
第24回郡山シティマラソン 2017/04/29 1時間33分18秒 -1分36秒
第48回東和ロードレース 2017/07/02 1時間41分35秒 +8分17秒
第5回山形まるごとマラソン 2017/10/01 2時間27分26秒 +45分51秒
第35回円谷幸吉メモリアルマラソン 2017/10/15 1時間30分49秒 -56分37秒
第12回那須塩原ハーフマラソン 2017/11/03 1時間36分00秒 +5分11秒
第12回下野天平ラソン 2018/01/08 1時間26分00秒 -10分00秒
第27回上里町乾武マラソン 2018/03/25 1時間28分20秒 +2分20秒
矢板たかはらマラソン(2018) 2018/11/11 1時間35分22秒 +7分2秒
第6回那須高原ハーフ 2018/11/25 1時間44分09秒 +8分47秒

(関連リンク)

*1:あくまで下り基調というだけで上りもあります

*2:実は痛み続けるよりも気にならなくなっていくことのほうが怖いことは知っていたので痛みを感じなくなっていくことにはそれはそれでビビっていました