今シーズンのフルマラソンをふりかえる


4月23日の前橋・渋川シティを最後に今シーズンのフルマラソンを走り終えました。


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走るだけなら年がら年中できるマラソンですからどこからどこまでがシーズン/オフシーズンなのかを決めるのはなかなかむずかしいのですが、もっとも大会が多い9月から翌年4月あたりの時期をさしている人が多いです。ただ、これはわりと個人差があって人によっては年度を区切りとして3月でおしまいだという人もいますし、5月、6月のフル*1が終わるまではシーズンだという人もいますが、わたし的には長野やかすみがうら加賀温泉郷、前橋といった大きめの大会が終わる4月がちょうどいい区切りかなと思っています。


というわけで、わたしの今季フルマラソンシーズンは2016年10月の柏崎マラソンから2017年4月の前橋・渋川シティマラソンまでということでになります。この半年間で出たフルマラソンは合計4大会でした。

大会名 日程 結果 出場回数*2
第14回柏崎マラソン 2016年10月30日 3時間26分18秒 2回目
第29回大田原マラソン 2016年11月23日 3時間20分25秒 4回目
第12回さのマラソン 2016年12月11日 3時間29分33秒 1回目
第4回前橋・渋川シティマラソン 2017年4月23日 3時間27分11秒 2回目

それぞれの大会についてのかんたんなまとめと今シーズン全体についての感想、そして最後に次のシーズンの目標をまとめます。


各大会について


まずは出た大会のかんたんなまとめ。


第14回柏崎マラソン


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距離 タイム(平均) 累計タイム
-5km 24:22(4:52/km) 00:24:22
10km 24:14(4:50/km) 00:48:36
15km 24:37(4:55/km) 01:13:13
20km 24:40(4:56/km) 01:37:53
25km 24:31(4:54/km) 02:02:24
30km 24:19(4:51/km) 02:26:43
35km 24:56(4:59/km) 02:51:39
40km 24:19(4:51/km) 03:15:58
42.195km 10:20(4:42/km) 03:26:18


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合計:42.2km/03:26:18(4分53秒/km)


柏崎マラソンは5回目の参加ですが、フルは前年に続いて2回目でした。
シーズン初戦+大好きな柏崎で走るということでやる気満々で挑めるのかと思いきや、そんなうまくはいきませんでした。


この大会の一か月前に秋田で100kmを走ったのですが、それを完走して以来ずっと走る気力がわかなくてモチベーションづくりにすごく苦労しました。100kmを走ったあとは体のあちこちが痛くて痺れていて思うように走れませんでした。いくら走ってもペースが上がらないんだからモチベーションも上がらなくて当然だと思います。

さらに追い打ちをかけるように本番2週間前に練習中に転んでしまい、怪我でしばらく走ることができなくなりました。


そして前日は前日でなかなか寝付けなくて2時まで眠れないというありさまでして何とも悲惨な初戦となってしまいました。


いま思い出しても「よくこんな状態で走る気になったな」と我ながら感心してしまうのですが(笑)、でもやはり大好きな柏崎で走れるということはほんとうにうれしくて無事最後まで歩くことなく走りとおすことができました。


ちなみに柏崎は陸連登録の人だけスペシャルドリンクを置けるのですが、今回初めてそれを利用してみました。
大田原マラソンは陸連登録者以外もスペシャルドリンクを置けるのですが、置く人が多いせいかいざ取ろうとしたら自分のドリンクがなかったなんて話をよく聞くのでそれだったら置かなくていいやと一度も置いたことがありませんでした。

初めて利用してみての感想ですがめちゃくちゃ便利でした。
わたしはフルを走るときはウェストポーチに補給食としてゼリーを3つ入れて走るのですが、今回はそれがなかったおかげですごく走りやすかったです。あれを持ち運ばなくてもいいだけでぜんぜん違います。今年も柏崎で走る予定なので今年も絶対に置きたいです。

第29回大田原マラソン


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距離 タイム(平均) 累計タイム
-5km 24:10(4:50/km) 00:24:10
10km 22:27(4:29/km) 00:46:37
15km 22:24(4:28/km) 01:09:01
20km 22:52(4:34/km) 01:31:53
25km 22:49(4:33/km) 01:54:42
30km 24:40(4:56/km) 02:19:22
35km 25:02(5:00/km) 02:44:24
40km 25:09(5:02/km) 03:09:33
42.195km 10:52(4:57/km) 03:20:25


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合計:42.2km/03:20:25(4分44秒/km)


4年連続4回目の参加です。

スタート前から風があまりに強くて「こんな中で走れるの?」と不安でいっぱいでしたが、その不安はしっかりと的中することになります(笑)
大田原マラソンは前半23.5kmが下りで後半19kmが上りというメリハリのあるコースなのですが、今年はこれに強風が加わってこんな感じになりました。

  アップダウン 風向き
前半 下り 追い風
後半 上り 向かい風


前半が下り基調+追い風で後半が上り基調で向かい風です。


...


大体オチは想像がつくと思いますが、前半は調子にのって走っていたのですが後半は死にました(笑)
スタートから3kmは混雑がひどくてキロ5分ペースがやっとだったのにハーフ通過が1時間36分と走る前の想定よりもいいペースで走れていました。しかもぜんぜん疲れを感じることもなくて、後半の21kmはさらにペースを上げて走ってもまったく問題ないとさえ思っていました。

いま思えばすべて下りと追い風の効果だったんだろうなと思うのですが、走っているときは「最近は怪我で調子がよくなかったけどこれがおれの本来の走力なのかも!」などと思いあがってしまい、5km地点から中間点まではキロ4分27秒ペースを刻み続けました。

ところが後半にさしかかった瞬間に上りと向かい風に心が折れてしまいキロ5分がやっとというペースまでしかあがらなくなりました。

そこからの19kmは本当につらかった。
何度走るのを止めようかと思ったかわからないくらいきつかったです。おそらくわたしがいままで走ったフルマラソンの中で一番厳しい環境だったと思います。冗談抜きでリタイアすることばかりを考えていたのですが、それでも何とか歩かずに完走することができました。


じつは今シーズン走ったフルマラソンの中では大田原マラソンのタイムが一番よいのですが、個人的にはタイムがどうこうよりもこの状況下で最後まであきらめずに走り切ったことがほんとうにうれしかったし自分の走力に自信をもつことができたと思ってます。今シーズン走ったフルの中では一番思い出深い大会です。

第12回さのマラソン

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距離 タイム(平均) 累計タイム
-5km 24:28(4:53/km) 00:24:28
-10km 23:27(4:41/km) 00:47:55
-15km 24:31(4:54/km) 01:12:26
-20km 22:13(4:26/km) 01:34:39
-25km 24:12(4:50/km) 01:58:51
-30km 24:06(4:49/km) 02:22:57
-35km 24:58(4:59/km) 02:47:55
-40km 29:08(5:49/km) 03:17:03
-ゴール 12:29(5:41/km) 03:29:32


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合計:42.2km/03:29:33(4分57秒/km)


今回初参加の大会でした。
スタート/ゴールである佐野市運動公園はよく練習で走りに行く場所ですのであまり初めてという感じがしなくて走る前からまったく緊張感がなかったのですが、その緊張感のなさが災いしたのかたいへんひどい目にあってきました。今シーズンは大きな失敗レースはないのですが、唯一歩いたり足がつって走れなくなったりしたのがこのレースでした。

スタートから6km地点で左足のふくらはぎがけいれんし、その後ごまかしながら走り続けるも34km地点で我慢できず立ち止まってしまいました。
そこから歩いては立ち止まり、回復したら走り出してを繰り返してゴールの手前300mまで走ったのですが、ゴール直前で足がつって3分ほど座り込んでしまいました。

そこから歩くようなペースで走ってゴール。
タイムはギリギリでサブ3.5を切ることができましたが、情けなくてもう何も言えない気分でいっぱいでした。


しばらくフルは怖くて走りたくないと思ったことをおぼえています。

第4回前橋・渋川シティマラソン


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距離 タイム(平均) 累計タイム
-5km 24:40(4:56/km) 00:24:40
-10km 23:58(4:48/km) 00:48:38
-15km 24:40(4:56/km) 01:13:18
-20km 24:51(4:58/km) 01:38:09
-25km 24:51(4:58/km) 02:03:00
-30km 24:34(4:55/km) 02:27:35
-35km 24:22(4:52/km) 02:51:57
-40km 24:31(4:54/km) 03:16:28
-ゴール 10:43(4:53/km) 03:27:11


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合計:42.2km/03:27:11(4分54秒/km)


2年連続2回目の参加です。
昨年は20kmを前にダウンしてしまい、ゴール直前で3時間40分を切るべくラストスパートをかけたら足がつり、ゴール後に携帯を見たら壊れていたという悲しかったことしか記憶にない大会です。さらに完走証をもらうだけで10分以上並び、さらに預けた荷物を受け取るために並んだら40分以上も立ったまま待つはめになったこともなかなかの悲劇でしたね...。

今年は去年のリベンジのつもりで参加しましたが、最高に楽しく走ってきました。
天気が良くて風景もすばらしかったし25kmから2km続く上り坂もめちゃくちゃ楽しかったし沿道で応援してくれた方々やスタッフの方々のおかげで最初から最後まで気持ちよく走ることができました。


例年4月はフルマラソンを必ず走っているのですが、花粉症やら貧血やらで体調がよくないことが多くて3時間30分を切ったことがありませんでした。一番おしかったのは2014年のかすみがうらで3時間32分というのがありましたが、大体は3時間40分とか50分とかそんなタイムしか出せませんでした。

そんなこともありまして、今回この大会で3時間30分を切れたというのはすごくうれしいことでして、このコース/この時期に3時間30分を切って完走できたことはすごく大きな自信につながりました。

シーズン全体について


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ざんねんながら今シーズンは自己ベストを出すことはできませんでしたが、一方では例年のように大崩れしてしまうレースもなくて4回のフルマラソンすべてで3時間30分を切ることができました。唯一さのマラソンは7回も歩いた挙句足がつってしまいましたが、それでもタイムは3時間30分に収めることができました。


もちろんタイム自体はどれも平凡でしてこの結果だけで喜ぶことはできないのですが、例年であれば一度か二度は寝不足やら調整不足、あとは体調不良などで3時間40分〜50分台の失敗レースをしてしまうわたしが今回はすべて3時間20分台と安定した結果を出せたことはとても喜ばしいことだと思っています。


上でも書いたとおり、この結果そのものについてタイムの絶対値という側面から見れば自己ベストからは5分以上遅いタイムであり、3年前からまったくのびていない点は決して褒められたものではないと思います。3年前に初めてサブ3.5で走ったときはすぐに3時間切れると思ってたんですけどねー(笑)


ただし、この結果を絶対値ではなく「どんなペースで走ったのか?」という点に視点を変えて見直すと非常に満足のいく結果を出したなとも言えます。


なぜか?


2012年10月に初めてハーフを走って以来ずっとマラソン大会で走ってきましたが、その中でわかったのは「わたしは『速いランナー』よりも『強いランナー』になりたい」と思う気持ちが強いということです。もちろん速い人のことはすごいと思うしあんなふうに走りたいと思うのですがそれ以上に強いランナーにあこがれるのです。

ここでは強いランナーと一言で言ってしまいましたが、もう少しわかりやすい表現に置き換えると「どんなコースで走ってもタイムは変わらない」ことがわたしにとって強いランナーになるための必要条件であると思っています。高速コースと呼ばれるようなフラットなコースであっても、アップダウンばかりでうんざりするようなコースであっても距離が同じならタイムはさほど変わらないランナーというのがわたしの理想なのです。


そんなわけでどんなコースでも自分の決めたペースで淡々とラップを刻めるランナーになりたいと思っていたのですが、今シーズンの柏崎と前橋ではペースはやや遅いもののまさしくその走りができました。個人的にはわたしが走ったことのあるコースの中では厳しい部類に入るこの2つのコースでやりたい走りができたことはすごくうれしいです。


まだまだ強いランナーにはほどとおいのですが、その最初の一歩を踏み出せたかなと思っています。

次のシーズンの目標


去年は100km完走を一番の目標に掲げていてそれは無事達成しました。

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この結果を受け、今年は「再度秋田100kmを走ってそこで10時間以内に完走する」ことを目標に掲げようと考えていました。
これはマラソンを始めてから脈々と続いている「走る距離を伸ばす→完走する→同じ距離でタイムを縮める→走る距離を伸ばす」という流れをくむ自然な目標設定なのですが、今シーズンの結果を俯瞰してみたときに「100kmのタイムを縮めるよりも、きついコースのフルマラソンをもっと速いペースでイーブンペースで走り切りたい」と思いました。


100kmもフルもどっちもやりたいならどちらもがんばればいいじゃんと思ったりもしたのですが、昨年100kmを走ってみて100kmを走ることで受ける体のダメージはフルとは比べ物にならない大きくて、一か月程度では完全に回復しないことがわかりました。

もちろん初めての100kmだったのでよけいダメージが大きかったというのもあると思いますが、もう一度走っても体が受けるダメージの大きさは変わらないだろうと思うし、そこから回復に要する時間も決して短くはならないだろうとも思っています。


秋田100kmはフルのシーズン開始直前に開催されることを考えるとフルと100km両方の目標をいっしょに達成することはなかなかむずかしく、どちらかを選ばないといけないなという覚悟のもと、今年はフルのほうを優先してがんばることにしました。今年も秋田100kmを走りたかったけど今回はがまんして見送ることにします。


というわけで、次のシーズンの目標は「きついコースのフルマラソンをキロ4分30秒イーブンで走る」にします。


とりあえずは「きついコースのフルマラソン」を探すところから始めないといけないのですが、とりあえず思いつくのは「榛名湖マラソン」と「いびがわマラソン」、「奈良マラソン」くらいでしょうか。他にもありますがすぐに思い出せるのはこのくらいです。


榛名湖は9月なのでちょっと時期的に早すぎるのでタイムはむずかしい気もするのですが、やる前から無理とかいうのもアレですし自宅からも近いので参加しやすいのでここは挑戦してみたいです。

いびがわと奈良はちょっと遠すぎるのが...。
奈良県にも岐阜県にも一度は走りに行きたいのですが11月は大田原が、12月ははが路があるのでしばらくはそっちを優先させたいです。


なんてことを考えながら出る大会を選んでみたらこんな感じになりました。

例年1月以降は花粉症が悪化して走れない日が増えるので勝田以降の予定は参考程度なんですが、改めて一覧をながめてみると9月の榛名湖と10月の柏崎以外はあまりきついコースがないんですよね。アップダウン地獄とうわさの能登和倉万葉の里マラソンやNAHA、おきなわマラソンも出てみたいのですが、今年は何度も遠征するのが厳しそうなので次のシーズンの参加は見送ろうかなと思ってます。


あとは時間制限がやや厳しめの別大とか延岡、防府読売とかも出てみたいのですが、コースが厳しいわけではなくてどちらかというと走りやすいコースに分類されることと、こういうスピードレースは3時間を切ったら出たいなと思ってとっておきます。


ひとつだけ悩んでいるのは10月の大町アルプスなんですが、同日に須賀川で開催されるハーフにも出たいのでどっちにしようか迷っています。須賀川はハーフの公認コース+陸連登録者は最前列からスタートできるという点に魅力を感じていてすごく出たいなと思っていました。

大町に出るなら柏崎のフルは止めないといけないし悩みは尽きませんね...。


これ以外にもわたしの知らないアップダウンの厳しい大会が世の中にはたくさんあると思うので、ご存知の方がいれば教えてください。


ひとまず次のフルマラソンシーズンは9月の榛名湖から始まる予定ですが、目標のイーブンペースで走り切れるように夏場もしっかりと走りたいなと思います。榛名湖には一度走りに行ってみないと!

*1:富山のとやま清流や黒部名水、あとは柏崎潮風あたり

*2:大会への出場回数ではなくフルマラソンへの出場回数