核兵器で世界破滅を企む凶悪テロ勃発! 各国の首脳に緊張が走った。スパイ史上あってはならない禁じ手だが、宿敵同士の2 大国家アメリカとロシアが手を結ぶしかない。CIAで最も有能だが女性関係に問題アリのナポレオン・ソロと、KGBに史上最年少で入った超エリートだがメンタルに問題アリのイリヤ・クリヤキンが選ばれ、腕は最高・相性は最悪のスパイチームを結成。タイムリミットが迫るなか、世界を救いつつ相手も殺せと究極の指令を受ける2人。キャラも作戦も真逆な彼らが、金と頭脳と悪を結集させた史上最大の敵を倒すことは出来るのか──?
『コードネーム U.N.C.L.E.』作品情報 | cinemacafe.net
いろんなところでいろんな人が書いているのでいまさらな話ではありますが今年はとてもおもしろいスパイ映画がたくさん公開された年でした。シリーズものとしては「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」と「007 スペクター」が公開され好評を博していますし*1、コミックを原作とした「キングスマン」はリアリティある世界観に軸足を置きながらも「これはちょっとやり過ぎだろw」という針の振り切れた部分もシリアスさと同じくらいかそれ以上に持ち合わせたとてもユニークな作品でしてめちゃくちゃおもしろかったです。
思い返してみれば、そもそもわたしはスパイ映画は得意ではないというか、スパイ映画に限らず潜入捜査ものはドキドキしすぎて観ていられないのであまり好きではありませんでした。おもしろさはわかるんですがなんか緊張感に耐えきれないんですよね...。でもそんなわたしにも好きなスパイ映画というのがありまして、それを観て以来スパイ映画をわりと好んで観てみるようなりました。
それは「ゲットスマート」という作品です。
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もともとはアン・ハサウェイ目当てで観に行った作品でしたが、あまりのバカバカしさに思わず笑ってしまうシーンが満載のコメディでして、「スパイ映画でもこういう笑える作品があるのか!」とかなりびっくりしました。緊張感なんてのは終始どこにもなくて、あるのは思わず吹きだしてしまうようなくだらなくて楽しいシーンばかりなんです。
いまでも好きなスパイ映画を聞かれたら「ゲット スマート!」と答えるくらい大好きな作品でして、おそらくこの作品の影響だと思うのですがスパイ映画には荒唐無稽で破天荒であることで生まれる笑いを求めてしまうのです。*2
本作「コードネーム U.N.C.L.E」は上に書いたようなわたしが求めていたタイプのスパイ映画ではありませんでしたが、でもわたしにスパイ映画のもつ魅力の新しい一面を教えてくれた作品でして、今年は観たスパイ映画の中でもとりわけおもしろかったです。これもうめちゃくちゃ大好きです。
ソロとイリヤのファーストコンタクトからのバトルはとても見ごたえがあったし、その後二人が反目しあいながらもじょじょに相手のことを認め合っていって本当のバディのように共闘していくようになる一連のシークエンスは観ていてとてもワクワクしました。
冷戦下の米ソの緊張感を漂わせつつも、でも合間合間にくすっと笑える小ネタを挟んだり、イリヤとギャビーの恋愛パートをちょっぴり見せることでシリアスになり過ぎないようにうまく空気をコントロールしていたためにとても気軽に、そして楽しく物語を楽しむことができました。
ある記事で「軽薄さ」と評しているのを読みましたが、設定が重苦しすぎるからこそ軽薄であることが救いになっていたんだなと実感しました。
あと、ギャビーは衣装も含め彼女はすごくキュートで一目で心惹かれてしまいました。
唯一残念だったのは、上映開始直前に仕事の連絡が入ってしまったために冒頭5分くらいを見逃してしまったことです。
見始めたのはソロがギャビーを連れ出して逃げ出すところでしたので、なんでこういうことになっているのかわからなくてすごくむずむずしました。その後の展開を見ればなんとなく話はつながるのでよかったのですが、できればソロとギャビーのファーストコンタクトからぜんぶ観たかったです。
もう一回観るか...。
@MOVIX宇都宮で鑑賞