今週のお題「ふるさと・夏」
わたしは秋田生まれ秋田育ち、大学生活6年間はずっと山形と、生まれてからの24年間を東北で過ごしました。
東北、と十把一絡げにするのはちょっと大雑把すぎるような気もするのですがそれはさておいて、東北は雪が多く降るところが多くて冬がとてもとても長いです。たとえばわたしが住んでいた秋田県の男鹿市は11月くらいに初雪が降ると3月くらいまでは路面から雪が消えることはないし、まれに4月、5月にも雪が降ることもあるのでGWくらいまではスタッドレスタイヤをはずせないままだったりします。
日本には四季があると言われていますが、東北は一年の半分くらいが冬だと言っても過言....過言ですね。
さすがにそれはちょっと言い過ぎましたが、春夏秋冬それぞれの季節は一年を四等分して訪れてはくれることは決してなく、夏なんて本当にあっという間に過ぎ去ってしまうくらい短いのです。8月に入るか入らないかくらいに梅雨が明けてやっと夏がきた!と喜んでも、お盆を過ぎればもう秋の気配がすぐに迫っていて暑さはもう影をひそめてしまうのです。
そういう環境だからこそ、雪と寒さに抑圧されつづけた先に訪れる春はすごく美しく感じられるし、冬に比べたら一瞬とも言えるほど短い夏は大いに活気づくのです。東北では8月になるとあちこちで大きなお祭りがありまして、たとえば青森のねぷた、秋田の竿灯、仙台の七夕は東北3大祭りと呼ばれていますが、それ以外にもたくさんのお祭りがひらかれていてみな短い夏を謳歌しようと盛り上がるのです。
わたしはいま宇都宮に住んでいるのですが、宇都宮は気温はともかく雪がほとんど降らないところがすごく魅力的です。
移住してきた当初は「一年をとおして自転車に乗れるなんて!」とひじょうに感動したのですが、こんなふうに冬も雪がほとんど降らない場所だと春が訪れたことに対してもさほど感動しないことを初めて知りました。住みやすいけど、そういったメリハリがないことはちょっと寂しいなと思います。
話がずれてしまいました。
そんなわけでふるさとの夏といえば東北の短い夏を思い出すし、わたしは東北の夏がすごく好きです。
青々とした稲が風になびく田んぼやお盆の風景はわたしにとって最高の夏の風景です。