さいきん、ネットでもリアルでも褒められているのか貶されているのかわからない言葉を投げかけられることが多いいとっとです。
最初は「あれ?もしかしてバカにされてる?」と思ったりするのですが、文脈的には褒められているようでもあって怒るに怒れず、かといって喜ぶわけにもいかずというたいへんもやもやした気分にさせられます。
というか、さんざん好き放題言い倒したあとに「いい意味でね!」って言えばフォローできると思うなよ!って言いたいですね。
「いとっとってすげーバカだよなあ....。あ、いい意味でね!」って言われたらすごい腹が立ちます。
言った方はこの「いい意味で」という言葉でフォローしているつもりかも知れませんが、ぜんぜんフォローできていないしむしろバカにされてる感じが加速してる気がします。いい意味でなんて言われても、バカと言われてうれしいわけないじゃないですか...。
フォローしているのか冗談めかして反論を封じたいだけなのかわかりませんが、こういう言われた方が対応に困るような小賢しい言い回しは止めてほしいです。
さて。ここしばらくずっと言いたかったことを書いてすっきりしたところでいざ本題。
昨年2012年の10月から本格的に走ることを趣味としてきました。
この1年ちょっとで走った距離は2400km、出たマラソン大会は30弱とたいへん充実したマラソン生活一年目を送ったわけですが、たくさんのマラソン大会に出て初めて気付いたことがいくつかあるのでそれについてまとめたいと思います。
1. 大会について調べて分かったこと
(1) マラソン大会は一年をとおして開催されている
走るようになる前はマラソン大会ってすごくめずらしいイベントだと思っていました。
そもそも走るイベントと言えば、オリンピックのマラソンや年始の箱根駅伝くらいしか知らなかったというのもありますが、基本的にはあまりあちこちで行われているようなものではないというのがわたしの認識でした。ところが大会に出ようかと調べてみたら、全国各地どの市区町村でも行っているくらい開催頻度の高い行事であることを知って驚きました。
たとえばわたしの住んでいる栃木県ではほぼすべての市町村で大会が開かれていて、逆に開いていない市町村の方が圧倒的に少ないという状況です。そんなにメジャーなイベントだったとは...。
(2) かなり昔から開催されている大会が多い
大会の開催頻度が高いことは上で書きましたが、これについて当初は「昨今のマラソンブームに目を付けた市区町村が人集めを目的として始めたイベントなんじゃないか?」なんてことを想像していました。
ところが、いざその大会の過去の記録などを調べると30年くらい前から毎年開催しているような長寿命の大会がたいへん多く、むしろ開催回数が一桁の大会の方が非常に少ないことがわかりました。
(3) 大会はお祭りさわぎが楽しい
マラソン大会ってなんとなくストイックなイメージがあったのですが、じっさいに参加してみたら大半の大会はお祭りっぽい雰囲気が楽しいイベントでおどろきました。大会では他者や自己の過去の記録と競うことが主目的ですので選手はわりとピリピリとしているのですが、そんな緊張感や走り終えた後の疲れを癒そうと運営側からさまざまなおもてなしがあります。
それ以外にも屋台が出ていて参加者以外の例えば家族の人たちも楽しめるような工夫がされていて、待っている人もその場を楽しめるようになっています。
最近では走る以外でもこういった大会の雰囲気をぞんぶんに味わうことが楽しみになってきています。
2. 走ってみて分かったこと
(4) 応援されるとすごくうれしい
テレビで駅伝やマラソン中継をみることがあるのですが、沿道で応援している人もうつっていることがあります。
沿道では旗をパタパタさせて「がんばれー」と声援を送っている人を見る度に「走っている人はすごい疲れているんだろうし、そんなふうに声をかけられてもうっとうしいだけなんじゃないか?」と思っていました。
ところが、いざ走ってみたらこういう沿道からの応援ってじつはすごいうれしいことに気づきました。
暑い中、汗をかきつつ大声を出して応援してくれる人、雨の中、がんばれがんばれと声をかけてくれる人、車いすに乗ってニコニコしながら手を振ってくれたおばあちゃん。
走っているときはいつも苦しくてもういっそ歩いてしまいたいと思うこともあるのですが、応援してくれる人の声や姿に励ましていただいてまた走り出したりしています。もうこれ以上走るのは無理だと思うときでも、応援を受けるとまた走れるようになることもあって、応援ってすごいなと実感します。
(5) 世の中には速い人がたくさんいる
大会に出て最初におどろいたのは速い人の多さ。
別に自分のことを速いだなんて思い上がっていたわけではありませんが、それにしてもあまりにみんな速くてびっくりしました。
始めてハーフマラソンを走ったときに、自分がラストスパートしたときの速さよりもずっと速いペースでハーフを走りきる人が少なくない数いることを知ってかなり衝撃を受けました。
そしてそういった速さを知ったうえで一流選手のタイムを改めて眺めてみると、その異常さに言葉を失います。
フルマラソン2時間10分以内って1kmを3分5秒以内、100mを18秒くらいで走り続けるわけですからね...。そんな人が両手で足りないくらいいるわけですから世の中広すぎると思わずにはいられません。
(6) マナーの悪いランナーが少なくない
とくに根拠はないのですがスポーツをしている人ってマナーのよい人が多いイメージがありました。
学生の頃やっていた柔道はわりと礼にきびしい競技だったのでその影響もあるのかも知れませんが、対戦相手や競争相手であろうとも他者には敬意を払うことを前提として考えていましたし、それが当たり前だと思っていたのです。
ところがマラソン大会に出ておどろくのはそのマナーの悪さ。
道のあちこちで唾を吐く、整列しているときに脇から入ってくる、タイム順に並ばず前に並びたがる、ぶつかっても謝らない、立ちションする、ボランティアにキレるなど、例を挙げようとすると枚挙にいとまがありません。
先日も上三川町の大会で5kmを走ったときに、スタート直前に割り込んできた挙句「遅いやつは後ろに行けよな」みたいなことを40歳くらいのおっさんに言われてかなりイラッとしたのですが、そういう信じられないことを言う人がマラソン大会にはわりとふつうにいます。
ちなみに割り込んできたおっさんは「ふつうに走れば5kmは20分を切って当然」みたいなことを吹聴していたのですが、後日結果を見たら20分を優に超えるかなりひどいタイムでした。あんなに遅いのに偉そうなこと言ってたのか...。マジキチ。
その他いろいろ
(7) マラソンは意外にお金がかかる
マラソンって走るだけなのでお金がかからない趣味だと思っていたのですが、必要なものをそろえたり定期的に大会に出たりしようとするとわりとお金がかかります。
- <必要なモノ>
- シューズ
- ウェア
- 大会参加費
- 移動・宿泊費
マラソンで履く靴は500kmから800kmくらい走ったら交換しなければなりません。
わたしは月に200kmくらい走るので、どんなに履きやすい靴でも半年ともたずに買い換えないといけません。マラソンシューズって決して安くないのですが、かなりの消耗品でもあるんですよね。
ウェアはそれなりにいいのを買うと高いです。
大会参加費は5km-ハーフは2,000円から4,000円くらい、フルは5,000円から10,000円くらいです。
月に2回くらい大会に出ると考えると毎月7,000円くらいが必要になります。
あとは移動費と宿泊費。
これは大会が遠方のときの宿泊費と、車や電車での移動費です。
隣県くらいだったら当日の朝移動すればいいのですが、県をまたいでの移動となるとさすがに泊りがけでいかないときびしいです。
わたしが2013年に泊りがけで走りに行ったのは千葉の旭市と石川県の加賀市、あとは山形県の遊佐町、東根市と宮城の白石蔵王、あとは新潟県の柏崎市です。計算してみたらぜんぶで20万円くらいかかってました。
来年は控えよう..。
(8) 走っても体重はあまり減らない
「走ると痩せる」というのが走りはじめる前の認識でしたが、実際にはぜんぜん痩せませんでした。
夏場だけは体重が少し落ちましたが、基本的には毎月200km走ったくらいではほとんど痩せません。
(9) 白髪が増えた
ここ1年、自分自身の容貌で一番変わったのは白髪が増えたということです。
最初は何が原因で白髪が増えだしたのかわからなかったのですが、どうやら走っていることが原因のような気がしてきました(まだ確定ではないんですが)。
きっかけはここ最近の体の変化でした。
最初は「どこ」という具体的なものではなくて何となくおかしいという程度の違和感でしかなかったのですが、ある日体の一部がすごくもろくなっていることに気づきました。その変化が一番わかりやすかったのは爪なんですが、今年4月にフルマラソンを走って以降は足の爪がやたら柔らかくなっていて爪を切ろうとした時にその軟さに驚くことが何度かありました。さらにこのあいだの大田原マラソンを走ったときに右足の中指の爪がもろくなってはがれかけてきていて「あれ?なんでこんなにもろいの?」と不思議に思っていました。
はがれそうな爪はまだ根本がくっついているので無理やりとるなんてことはしませんが、おそらくこの一カ月以内に自然にとれてしまうだろうなと思うほどにもうはがれてしまいそうな状況です。
これについてあれこれ考えてみたのですが、おそらく走ることで大量のエネルギーを日常的に消費しているせいで、体の細部に栄養が十分いきわたっていないのではないかという結論にいたりました。そして髪にも十分な栄養が届いておず、その結果として白髪が増えたというのがわたしの推測です。
白髪が増えても構わないというか、別に外見なんてもうどうでもいいとは思っているものの、実際に増えた白髪を目にするとすごく老け込んだ気分になってちょっと悲しい気分になります。
まとめ
いまはまだ初心者なのでこんなやや冷めた視点で見ていますが、これから走り続けていってマラソン大会に出ることに慣れていくとこういう感覚って忘れちゃうんだろうなと思います。そんな未来の自分がこのエントリーを読んでどう思うのか、それを想像するとちょっと楽しい気分になります。(おしまい)