「MEMORY」読んだよ

MEMORY (集英社文庫)

MEMORY (集英社文庫)

葬儀店のひとり娘に産まれた森野、そして文房具店の息子である神田。同じ商店街で幼馴染みとしてふたりは育った。中学三年のとき、森野が教師に怪我を負わせて学校に来なくなった。事件の真相はどうだったのか。ふたりと関わった人たちの眼差しを通じて、次第に明らかになる。ふたりの間に流れた時間、共有した想い出、すれ違った思い…。大切な記憶と素敵な未来を優しく包みこんだ珠玉の連作集。

http://www.amazon.co.jp/dp/4087451127/


大好きな「MOMENT」と「WILL」の続編が出たと知ってさっそく読んでみました。


本作は過去2作で主たる役割を担っていた森野と神田の二人を直接的に描くのではなく、彼らが直接/間接的に関わった人たちの記憶や言葉をとおして二人の過去や行く末が見えてくるというユニークな作品でした。続編というよりはスピンオフみたいな位置づけになると思いますが、これまでの作品ではすっぽりと抜け落ちていた神田と森野の学生時代、さらにWILLの後に二人がどうなったのかということがはっきりとしてとても満足しました。


そういえば、この作品のような「対象を直接描かない手法」というのはわりと好き嫌いが分かれるというか、もどかしくて好きじゃないという人が多いみたいです。わたしは想像力を働かせる余地がある作品がすごく好きなのでこういう描写自体もとても好みでした。

そんなわけで多少好き嫌いは分かれそうなのですが過去の2作品を読んで気に入った方にはおすすめしたいです。


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