「おしん」見たよ


明治40年、不作のため困窮を極めた谷村家では、7つのおしんが奉公に出される事となる。初めは家族と離れる事に抵抗したおしんだが、母のため、家族のために、精一杯強がり自ら奉公へ出ると決めるのだ。奉公先の材木店では、早朝から夜遅くまで、働き詰めの毎日を強いられた。厳しいしつけにも耐え、辛抱に辛抱を重ねて「雪とげたら、家さ帰れる…」と言い聞かせ、くじけず前向きに生きてきたおしんだが、店の財布から50銭銀貨がなくなったとき、濡れ衣を着せられ吹雪の中、店を飛び出してしまう。猛吹雪の中、息絶え絶えに歩むおしん。先には新たな出会いが待っていた――。

『おしん』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。

予告がちょっと怪しい感じだったので期待半分地雷半分という感じで楽しみにしていましたが、覚悟していたような地雷ではなかったし期待していた以上によい作品でした。

7歳という幼さで奉公に出なければならなかったおしんが、奉公先でひどい目にあわされながらも強く生きようとする姿はとてもかわいそうで観ていられませんでした。あんな小さい子が大人でも辛いと思うような仕事をこなしながら毎日を過ごし、周囲の大人たちにこれでもかというくらい気を遣いながら生きている姿を見ていたらすごく悲しい気分になったしいたたまれませんでした。

正直おもしろかったとは言い難い内容でしたが、感情を揺さぶられるシーンがいくつもあったという点については否定のしようもありません。とくにおしんを演じたここねちゃんの演技はすごいうまくて「けなげだけど芯の強い女の子」を見事に演じていてその立ち振る舞いのひとつひとつにすごく感銘を受けました。
あまりに役になじみ過ぎていて時々本当におしんはこんなふうだったんじゃないかと感じるほど入りこんでいたのですが、一方でそれ以外のキャストは明治という時代にはちょっと合わない顔立ち、体躯の人が多かったように感じました。だからこそ、ここねちゃんのなじみっぷりが余計に際立って見えました。


個人的にすごく好きなシーンがあって、それは奉公先から逃げたここねちゃんが山で遭難したときにある人に助けられて一冬をいっしょに過ごすというところです。他人に冷たくされながらも耐えて生きてきたおしんにしてみれば、言葉やハーモニカを教えてくれ、いつも優しく接してくれたその人と過ごした時間というのはこの上ないくらい幸せな時間であったことは想像に難くありません。

その人との悲しい別れもふくめてすごくグッとくるよいシーンでした。


また映画には元となったドラマでおしん役を演じた小林綾子さんやその母を演じた泉ピン子さんも出ていまして、オリジナルも観ていた人にとってはうれしいキャスティングだろうなと思いながら観てました。他にもオリジナルにも映画にも出ている人がいそうですが、元のドラマは観ていないのでちょっとわかりませんでした。


あと映画本編とはちょっと関係ないんだけど今回この作品を観に行ったときにいた他の観ている人たちはやはり全体的に年齢層が高めというか中年夫婦やおばあちゃんの二人組とかそんな感じの人たちばかりでしたが、この年代の二人連れは大体上映中にしゃべるんですよね...。
全部で何人いたのか分かりませんが、周りにいた4組くらいがことあるごとにおしゃべりを始めてかなりイライラしました。注意しようと思ったものの、常に複数組が同時におしゃべりしているのでどっちに注意したらいいのか悩んでしまい、結局めんどくさくて話し終わるまで我慢しちゃいました。

大声でうるさいと言えば済みそうな気もしますが、それだと大人しく観ている人にも迷惑がかかっちゃうから嫌だなとか考え出すと何かもうどうしようもないんですよね...。こういう上映中におしゃべりする人を駆逐するよい方法を考えたいです。


公式サイトはこちら