目覚めた人ブッダ、神の子イエス――。世紀末を無事に越えた二人は、東京・立川でアパートをシェアし、下界でバカンスを過ごしていた。近所のおばあちゃんのように、細かいお金を気にするブッダ。衝動買いが多いイエス。そんな“最聖”コンビの立川デイズ。聖職系男子が、立川に降臨する。
『聖☆おにいさん』作品情報 | cinemacafe.net
TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。
原作未読ですが、予告がとてもおもしろそうだったので観に行ってきました。
大仕事*1を終えたブッダとイエスが立川市でバカンスを過ごすというシュールな設定のお話でしたが、やたらと仲の良いブッダとイエスのやり取りは微妙にずれていたり世俗とのずれがあったりしてその違和感がとてもおかしかったです。
さらに二人の醸し出す雰囲気は日本大好きな外国人のもつ独特なそれと非常に良く似ていて、そんな二人でつくりあげる独特な世界観はそれはとても見事でグッと引き込まれてしまいました。ブッダとイエスという世俗とはかけ離れたところにいるイメージの強い二人が、日本の日常にまぎれながら日々を過ごすというシチュエーションの妙が心地よく感じられました。
ところどころに宗教ネタも絡めつつ、でもそれが不快には感じられない程度の絶妙な緩さだったりしてそのバランス感覚のよさには舌を巻く想いでした。こういう笑いの取り方もあったのか!という感じでしょうか。
あとひとつ気になったのはイエスとブッダがあまりに仲が良過ぎて距離が近すぎるような印象を受けたところでしょうか。
ぶっちゃけ肉体関係のない同性愛カップルじゃないかと思うくらいの距離感でしたので、冒頭からしばらくはどういう意図でこういう設定なのかとしばらく考え込んでしまいました。
と、基本的にはとてもおもしろかったのですが中盤以降の子どもたちと頻繁に絡みだしたあたりでテンションがトーンダウンしてしまったような印象を受けたし、それが少し残念だと感じました。子どもたちとの関わり合いは無くてもよかったんじゃないかと思うし、あそこでリズムが途切れてしまったことがこの作品唯一の失敗のような気がしました。
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*1:「世紀末を無事に終える」というとてもたいへんだったらしい大仕事らしいのですが、具体的には作中では触れられていないのでよくわかりませんでした