「逆転裁判」見たよ


凶悪犯罪の増加に対応して、新たな法廷システム「序審法廷」が採用されている日本。「序審法廷」とは、弁護士と検事の公開法廷における直接対決のことで、3日以内に被告人の有罪・無罪を先行決定する制度のこと。弁護士と検事は、限られた時間内で裁判と捜査を同時に行わなければならない。主人公は、新人弁護士・成歩堂龍一成宮寛貴)。燃える正義感と依頼人を信じ抜くまっすぐな心を武器に、最大のライバルである“天才”若手検事・御剣怜侍斉藤工)と法廷で激しいバトルを繰り広げる。

『逆転裁判』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。


ゲームはシリーズを通して未プレイということで予備知識ゼロの状態で観てきました。予告映像が何気におもしろそうな雰囲気をかもしだしていたので楽しみにしていたのですが、全体的にわたしには合わないと感じる部分の多い作品でした。



まず、本作のよかった点としては、キャラクターの造形が完璧といっていいほどゲームのそれを再現していた点です。
髪型から衣服、そしてたたずまいの細部に至るまで、外見に関わるすべてがとてもよく実写化されていて、そのリアリティの無さやら違和感やらはさておいても、その再現性の高さという点はかなり評価は高くなりそうです。


ただよかったのはその部分くらいで、笑いをとろうという部分もいまいち中途半端で笑えなかったし、かと言って裁判のシーンに緊張感やワクワクするようなシーンがあったかというとそれもほぼゼロ。ドラえもんに出てくるのび太のように周りの誰かにヘルプを求めるだけで一切の成長がない成歩堂君にはかなりイライラさせられたし、裁判のシーンのやり取りは驚くくらい単調なんですよね...。

例えばプロレスでは序盤にフォールをしたときにはカウント2から2.9でフォールが返されるというのがある種お決まりになっていますが、本作の裁判のシーンも同じように「判決を出そうかというその直前に割り込みを入れて議論を振り出しに戻す」ということが何度も繰り返されます。この繰り返し自体は、優位に立つものが一気に劣勢に立たされたり、逆に劣勢だった方が一気に優勢な立場を手に入れるというドラスティックな変化で見るものを楽しませてくれているのですが、一方ではひっくり返すまでのプロセスになにもドラマが無さ過ぎてただ単に同じことを繰り返しているようにしか見えず、結果として単調さだけが残ってしまったように感じました。


あと、楽しめなかったのはこの理由が一番大きかったのですが、いろいろと詰め込んでしまったせいかテンポがちょっと早過ぎて全体としてみるとかなり雑然としている印象を受けました。


原作がすごく好きで思い入れがあったり、キャストの面々に興味があればまた楽しむ要素はあると思いますが、そうでない人にとってはなかなか楽しみがたい作品ではないかと思います。




公式サイトはこちら