「ワイルド7」見たよ


選りすぐりの犯罪者から徴収された7人(ワイルド7)が超法規的存在として、悪を容赦なく叩きのめす! 昭和40年代から50年代にかけて「週刊少年キング」に連載された伝説的漫画を瑛太×羽住英一郎監督のコンビで映画化。

『ワイルド7』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。


本作は2011年深キョンベストムービーに選出された作品(参考:2011年深キョンベスト/ワーストムービーを選びました)でして、2011年にわたしが観た深田恭子さんが出てくる作品の中ではもっともおもしろい作品に選ばれました(パチパチパチ)。
作品の空気を遠慮なくデストロイする深田さんの演技は相変わらずでしたが、彼女の登場シーンがそれほど多くなかったこともあってその脅威に屈することなくよくまとまっていました。この作品を観ながら「毒を以て毒を制す」って本当なんだな...なんていうどうでもいいことを考えてしまいました。


さて。
前置きはこのくらいにしておいて、本作品は"凶悪犯罪者を法に縛られずに裁くために集められた元犯罪者集団7名"、通称「ワイルド7」が活躍するというお話なのですが、これは真面目なシーンなのかそれともふざけているシーンなのか判断に困るところがてんこ盛りのたいへんたのしい作品でした。
このひとつひとつにツッコみを入れていたらそれだけで疲れてしまいそうなくらいツッコみどころ満載の作品でして、終始笑いっぱなし!

例えば、最初の銀行強盗を追いつめた時に「逮捕じゃなくて退治だ!」なんてかっこいいセリフを吐きながら犯人たちを囲って銃をつかって殲滅するシーンがあるのですが、ここで7人のうちの1人は銃も持たずにコインで遊んでやり過ごすというよく分からない演出が混じり観ているわたしを混乱に陥れます。

さらに次の犯罪者集団である「ウィルスによるテロを行おうとした人たち」を駅で追いつめてワイルド7全員で銃を向けて仕掛けの解除を迫るシーンがあるのですが、あろうことかまだ制圧しきれていない中途半端な状態のままで敵に背を向けながら仲間割れ的なやり取りを始めてしまうのです。「これはさすがにテロリストたちに逃げられてしまうのでは...」と思いきや、犯人たちは逃げるそぶりもなくちゃんと囲まれたままで待っていまして、こいつらやる気あんのかよ...とここでも私を混乱の只中にぶち込んでくれます。


そもそもよくよく考えてみるとワイルド7のメンバーの半分はキャラが薄くて記憶にほとんど残っていないんですよね...。話も全体的に唐突だし、ご都合主義も甚だしいのですがそれでも「でも笑えるしおもしろいからいいよね?」と言えるのがこの作品でして、変な魅力のある作品だなーという印象を受けました。
原作は未読なのですが、きっと原作もこんな感じの作品でそれをそのまま映像にしたんだろうなという気がします。こんなふうにくだらない作品になっているのは、映画だからというよりも原作をそのまま映像化したからじゃないかと思いました。


ちなみに真後ろの席に座った人がわたしと笑うタイミングが完全に一致していまして「いったいどんな人なんだろう...」と振り向きたい衝動を抑えるのが大変でした。笑いのツボが同じ人とそばに座っていると何だかそれだけでMAXハイテンションになってしまいまして、映画館で映画を観る楽しさを十二分に満喫できたのでした。

あの人がいなかったからこんなに評価がよくなかったかも。あの人とまたいっしょに映画観たいです!!


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