- 作者: 辛酸なめ子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/03/09
- メディア: 新書
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女子一〇〇%の濃密ワールドで洗礼を受けた彼女たちは、卒業後も独特のオーラを発し続ける。インタビュー、座談会、同窓会や文化祭潜入などもまじえ、知られざる生態をつまびらかにする。
http://www.amazon.co.jp/dp/4480688587
女子校以前に女性とさえも縁遠い10代を過ごしておりましたので、女子校と言われても何となくピンとこないというか「機会があれば入ってみたかったな」と思う場所でしかありませんでした*1。
ただ、33歳にもなるといまさらそんな欲求が沸いてくるわけもなくて単に自分とは縁遠い場所くらいにしか思わなくなっていたわけですが、最近は子どもたちも少しずつ大きくなってきて今度は娘たちの進学先として女子校ってどうなんだろう?みたいな興味がわいてきました。
そんなわけで、多感な年ごろを女子校で過ごすのってどういう感じなの?というを知りたくて本書を手に取りましたが、読む前の期待どおり、女子校という場所に関するたくさんの情報を得ることができる内容となっていてとても満足しました。
女子校に対する一般的なイメージと女子校内部から見た実体の乖離を丁寧に整理してまとめられていたし、著者の辛酸なめ子さんらしい、穏やかながらも致死量にはいたらない程度のライトな毒を細部にちりばめるセンスあふれる文章は読んでいてとても楽しめました。
あちこちから引きずり出してきた人たちとの対談もなかなか読みごたえがあっておもしろかったです。
新書になったことで内容がちょっと大人しいというか上品になってしまったようにも感じられますが、それでも十分楽しめる一冊でした。
*1:そういえばうちの高校には女子だけのクラスがありましたが、クラスに友達がいたわけでもないわたしはそこにも入ったことがなかったな