「夢見る彼女の奇妙な愛情」読んだよ

夢見る彼女の奇妙な愛情 (メディアワークス文庫)

夢見る彼女の奇妙な愛情 (メディアワークス文庫)

彼女のあだ名はロボ。もちろん人間の女の子だけど、話し方が堅苦しくて、感情をあまり表に出さず、ときどき変な行動―“誤作動”を起こす。そして、「未来」がほんの少しだけ見える、らしい…。暑い夏の日。俺は付き合い始めた彼女との関係に悩み、アホな友人は河原でロケットを飛ばそうとし、昔のクラスメイトは行方不明になった友達を捜している。でも、そんな平和な町のどこかでは物騒な事件が起こっていて…。様々な人達の糸が絡み合う、不思議なひと夏の物語。

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わたしは小説にしても映画にしても高校や大学を舞台にした青春/学校モノの作品が大好きです。
小説だと「夜のピクニック」や「檸檬のころ」、森絵都さんの「カラフル」なんかが大好きですし、映画だと「虹の女神」や「リンダリンダリンダ」、「天然コケッコー」「遠くの空に消えた」「セブンティーン・アゲイン」「九月に降る風」「時をかける少女」「ローラーガールズ・ダイアリー」は33回くらいリピートしたいくらい大好きな作品です。
自分はもう戻ることのない青春時代をもう一度味わえるところや、その苦いような甘酸っぱいような不思議なところを愛してやまないわたしは、その作品が青春/学校モノだというだけで手に取ったり映画館に足を運びたくなるのです。


本書は舞台や基本的な設定に関していえば文句なしにはわたしの好きな部類の作品に類するわけですが、凝り過ぎた設定に対してやや不快感をおぼえてしまい、あまり好きにはなれませんでした。もうちょっと普通の設定や演出がよかったなあ...。
神様と宇宙に関する考察など、ところどころ面白いなと感じる部分はあったものの、それも全体の印象を変えるほどの強さではなく、全体としてはいまいち愛せない作品でした。


登場人物のキャラクターも嫌いじゃないんだけど、もう少しリアリティある設定の方が好きなんだなー。