「小学生映画日記」読んだよ

先週金曜日、いずむさん(id:m-ism6021)と初めてお会いしたのですがその時に「Bootleg」と「小学生映画日記」を借りました。
どちらもすごく読みたいと思っていた本なので楽しみに目を通していますが、まずは先に読み終えた「小学生映画日記」について感想をまとめます。期待以上に面白くて10回くらい繰り返し読んだのですが、これは手元に置いておきたいと思ったのでさっそく楽天で購入しました。

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読み終えて、絵はとてもキュートだし映画の感想文の視点が斬新で面白かったし、うちの娘にもこんなふうに描かせたい!っていう気持ちがわいてきました。感じたことを感じたまま、ストレートに表現できることがどれだけまぶしく見えることなのかということを実感しました。


とりあえず表紙がかわいいのはすごく気に入ったので、夏帆ちゃんがかわいらしく歌っている姿がお気に入りの「うた魂♪」のパンフレットの横に並べておくことにしました。



わたしの座っている机のすぐ横なのでいつでも手に取れます。


さて。年を取ると話が長くなるとはよくいいますが、わたしは文章が長くなってきてしかも大変暑苦しい文章になったのでこれから先は誤って目に触れないよう隠しておきます。



2年くらい前にお金にもならないのにブログなんか書いて何が楽しいの?と言われたことがあります。
言外に「そんなことして楽しいの?」みたいな言い含みを感じたために相手にするのもめんどくさくて適当にあしらったのですが、もしいまこの質問に答えるとすれば「今この瞬間思っていることを書き残しておけること」と「読んだ人から反応がもらえること」の2点を挙げると思います。


もっと端的に言えば、ブログを書くのは自分自身の考えのスナップショットを取る行為だと思っています*1


例えば、大人になると価値観や考えはあまり変わらなくなるという人もいますが、全然そんなことはありません。体調やその日読んだ本、観た映画、公私の順調さなどなど、そういった取り巻く環境や行動によって我々は日々考えや価値観を変えながら生きていることをもっと自覚すべきだと言えます。
つまり、今この瞬間の自分の考えや意見がどれほど生ものであるのかということを意識すれば、その時その時の自分自身を記録し、アウトプットをしておくことはとても大事な事だと思っています。
一年経つということは一年前から急に今日という日が来るわけではなく、一分一秒を積み重ねて一年という月日が経過することを表すとおり、少しずつ変化していく自分自身の姿を連続体として観察するためにアウトプットし続けるという事はとても大事なのです。
# そしてアウトプットを続けるモチベーションとして他者の反応があるとわたしは思っています


小学生映画日記を読んでわたしが感じたのは、自由でのびやかに描かれたかわいい絵と飾り気のない文章の絶妙な面白さと、まっさらな感性を絵と文章で書き残しておくというアイディアの素晴らしさです。
他者の言葉に大人ほど影響を受けていない子どものまっすぐなアウトプットというのはそれだけでとても面白いと感じるし、冒頭でid:doyさんが「誰かが否定することがあってはならない」と書かれているとおり、これは決して傷つけてはいけない大事にされるべきものだということを感じました。むき出しのままの感性からくる表現は、正しいとか間違っているという基準で判断できるものじゃないんです。


うちには二人の娘がおりましてどちらも絵を描くのがすごく好きなのですが、何でそんな造形なの?と言いたくなるようなすごくユニークなものを描いて見せてくれることがあります。わたしは絵がものすごく下手なので子どもが描いたものは大抵すごくよく描けてるなと感じるし*2、褒めたいと思うのですが、たまになぜそう描いたのかも聞かずに「もっとこうしたら?」と言ってしまう時があります。
描いたものを積極的に見せてくれるという事は、本人にとってすごくよく描けたと思っているわけですから、それを頭ごなしに「こうした方がいい」なんて言われたらすごく嫌だろうなというのはこの本を読み終えた今のわたしにはすごくよくわかります。


子どもの中にある「なにか」。それは年齢を重ねて経験を積むことで消えてしまうかも知れない「なにか」なのですが、そのなにかを具体的な形としてアウトプットし、こういう形に残しておくという発想は素晴らしいと思うし、うらやましいとも感じます。

*1:表現欲求だという人も多いかも知れませんが、わたし個人に限って言えばそれは副次的なものでしかありません

*2:わたしの絵に比べたらまず間違いなく子供たちの絵の方が上手なんですよね