「仕事をためこまない人になる5つの習慣」読んだよ

仕事をためこまない人になる5つの習慣

仕事をためこまない人になる5つの習慣

自分流の仕事術にアレンジしてもっと成果を出す、ゆとりを生む書類整理の極意、割り込み作業で振り回されない秘訣、メールは“受信前”に整理しなさい、メモをとって頭の負担を軽くする―「心」と「時間」の余裕を生み出すコツ。

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こんなタイトルの本を買っておいてなんですが、わたしは「仕事術」とか「○○の習慣」というタイトルの本があまり好きではありません。
そう感じる一番大きな理由は「自己啓発書を読んでいる人はそれを読んでる自分が好きなだけで、その内容自体をちゃんと活用してないよね」的な偏見に基づくものであり、つまりはそういった「本を読んで勉強している自分」が好きな人の自己満足を満たすために読まれている本の存在そのものが憎くてしょうがないと感じていたからです。


読んでいるターゲットが嫌いだから、そういう人たちに読まれている本も嫌いっていうのは大層八つ当たりっぽいのですし、そもそも根拠のない思い込みに基づく偏見なのは重々承知していますが、でも実際にこういう本の多くは中身よりもタイトルで釣ってなんぼみたいなところもありまして、そういう小賢しいところにすごく不快感をおぼえてしまうんですよね。


本書もそんな自己啓発書なのかと思いながらも、身に覚えがあり過ぎてスルーなんて出来ないタイトルに惹かれてついつい買ってしまいましたが、思っていた内容とはまったく別のベクトルをもつ内容でとても楽しく読み進めることが出来ました。こういう本をわたしは読みたかったのだと感じる一冊でした。


わたしが自己啓発書を好きになれない別の理由のひとつに「やり方とか習慣を表層的に学んでも参考にならない」という信念があります。信念と言うとかっこいいのですが、つまりはそういう思い込みをもっているというただそれだけです。
世の中には本で読んだことを愚直に行動に移せる人もいますし、ちゃんと実践して役立てている人もいるのかも知れませんが、果たしてその結果、そのやっていることが自分のためになっているのかというとそのことに対して甚だ疑問を感じてしまうのです。少なくともわたしにはそれが意味のあるものとは思えないんですよね。
何事も形から入る人がいて、そういう人には真似から入るというのは良い方法なのかも知れませんけど、わたしはダメ。
大事なのは「その行為をしようと思った背景」であって、行為そのものじゃないんですよね。
買う側のニーズがそこにあるからなのか分かりませんが、「HowToばかりに重きを置いていて、Whyに答えてくれない本」が世の中にはすごく多いと感じていたし、それに対して本末転倒じゃね?ということをいつも感じていたのです。


本書はそういったHowToばかりの本がいかに役に立たないというところをまず前提として提示した上で、"やり方"ではなく"なぜそうするのか"という思想を理解すれば方法なんかどうでもいいということを示してくれます。
この時点では本書のタイトルの内容にはまだたどり着いていませんが、でもこの時点で既にわたしにとってはタイトルの内容そのものよりも、こういう視点で書かれた啓発書があるということがとにかく嬉しくてつよい共感を覚えたのでした。


やり方を覚えるのではなく、なぜそうするのかを理解して行動すること。
それを肝に銘じておけば、大抵の事はいま覚えていることの応用で出来そうな気がするし、具体的な方法論を一旦咀嚼した上で自分自身がやれることに再構成するのはとても大事なことだという想いを新たにしたのでした。


もう仕事をためこまない人になる方法はどうでもよくなった!