- 作者: 山崎将志
- 出版社/メーカー: アスコム
- 発売日: 2010/09/20
- メディア: 新書
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会社の近くに小さな印刷所がある。毎日、女性が山積みの紙の束を台車で運ぶのだが、ブロックの継ぎ目があるためガタガタ揺れる。彼女は、束が落ちないように押さえ、直し、また運び始める。工夫を重ねた相当な熟練だ。しかし、このスキルは本当に必要だろうか。横に枠の付いた台車に変更すれば問題はすぐ解決する。では、なぜ彼女は、会社は改善しないのか…。本書では、仕事の現場で放置してしまっている「非効率な努力」の原因と解決のヒントをお話ししていきたい。
http://www.amazon.co.jp/dp/4776206307
わたしは本屋をぶらぶら歩きながら気になった本をその場で手に取って適当に選んで買うことが多いのですが、そういう買い方をすると大抵買おうとする本は決まってきて、大きく4つに分類できます。
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- 好きな作家の本
- 表紙がきれいな本
- あらすじや説明書きが面白い本
- タイトルが気になってしまう本
本書は「タイトルが気になってしまう本」に分類されるのですが、改めて振り返ってみるとわたしが新書を買う時ってほとんどこのパターンなんですよね。わたし自身がひそかに抱えている劣等感をくすぐるようなタイトルだとまず間違いなく買ってしまいます。何てわかりやすいんだ...。
この本もまた、普段から「俺って仕事こなすの遅いよな...」という劣等感に苛まれ続けているわたしを煽りたてるようなタイトルでして、目にして2秒で買うことを決めてしまうほどでした。新書は中身よりもタイトルですね。
さて。本書は「残念な人」と呼ばれる"能力がないわけではないけどいまいち使えない人"について、さまざまな事例を挙げてその残念さについて熱く語られています。まず最初に「残念な人」ってどういうひと?と誰もが感じると思うのですが、一言でいえば「部分最適しかできない人」のようです。
目の前の事しか見えず、関わりあう全体を俯瞰して最適な行動をとれない人が残念だそうです。目の前のことをこなす能力はあるけど、その時その時の損得でしか物事をとらえられず、全体としてはあまりよいアウトプットを出せない人が残念な人なのです。
まぁ、たしかにそれは残念かも....。
わたし自身、挙げられた例についてはいろいろ思い当たるところもあったので、「あー、やっぱり俺残念な人なのか...」とがっくり落ち込んだりもしたわけですが、でもそういう反省点がはっきりしている方がこれから伸びる余地はあるとも思えるわけで、読みながら気付かされた自分の残念なところをメモしながら読みすすめました。
そういう本の読み方は普段したことがなかったのでなかなか新鮮でよかったです。
あと、逆に残念ではない(とかくと変な感じですが、いわゆる全体最適されている)事例もたくさん紹介されていて、具体的な行動や考え方もとても参考になりました。
今は残念でもいいんだよ!